日通旅行、星ナビ協賛の「2008年中国シルクロード皆既日食ツアー6日間コース」に参加してきました。長い報告/記録ですのでご注意ください。
首都圏旅行支店営業第7課が担当とのこと。幸運なことに会社の休暇と一致することで行こうと思ってましたが、この1ヶ月かなり体調が悪く、出発の前の日も通院したりしてましたが、ここは気合で決めました。
日食経験は3回目。1回目は苦渋を飲んだハワイ日食、2回目は見事に皆既食が見れたタイ日食です。タイ日食からは13年目になります。来年のトカラ日食が本命かと思いますが、来年行けない可能性も高いので決断しました。
決して、示し合わせたわけではありませんが、いつもの仲間と成田で集合。私と大泉さんが6日間コース、小田さん、トラさん、okadaさんが8日間コースです。私自身は写ってません(^^;
平日の朝11:20集合ということで、首都高などの渋滞が心配でしたが、意外と空いてました。平日なので成田も割りと空いてます。ツアーの皆さん、日食のベテランが多く、機材も半端ではなく、機内持ち込みが5kgまでということで、どうやって工夫して調整するか私含めて苦労していました。
中国は初めて訪問ということで勝手が分からず、中国製とかロシア製の飛行機かなと思ってましたが、エアバスとボーイングで安心しました。上海までは機内食もあり、客室乗務員は綺麗な人が多く、満足度は高いかもしれません。成田界隈もそうですが、この頃は天候が荒れたり、ゲリラ豪雨になったり、大変です。この日も朝から夕立?
成田から上海でもエコノミー席は疲れるものです。夕食はどこで食べたのか良く分かりません(^^; ビールでそれぞれ前途を祝して乾杯。中国のビールはどれも緑色のビンなんですね。料理は美味しいし、日本人に合うようにメニューを工夫してるんでしょうね。
運悪く台風が近づいていて、飛行機の着陸もちょっと揺れました。雲が低く、摩天楼の明かりが雲に映っています。ガイドさんの話だと上海は荒があまり見えない夜が良いそうで、確かに夜は綺麗です。一番高いビルはなんと森ビルだそうな。横から見ると栓抜きのような形でユニークです。どこでも建設ラッシュです。古いボロボロのビルと新しいビルが混在して、都市の新陳代謝が激しいというか急速に発展しているのが印象的でした。バイタリティの都市です。
上海を朝早くの飛行機で出発。ただ国内もX線検査、荷物検査が厳しい。来月、開催される北京オリンピックの影響で、かなり厳しくチェックされます。砂漠地帯の都市ということで空気は乾燥して、空は透明度高くかなり青いです。紫外線は厳しそう。上海からはずっと雲海の上を飛行機は飛んでいて、ウルムチ着陸直前にようやく晴れた感じでした。
ウルムチ空港で、灼熱のトルファン希望組とウルムチ市内観光組に別れました。トルファンに行きたかったのですが、体調悪く自信が無く、ウルムチ観光にしました。二つの組は明日、夜行列車の中で再会する予定です。日食用の機材が多いためか荷物の出し入れは本当に大変。
今回のウルムチから日食城までのガイドさんです。名前を失念しちゃいまいました。どなたかお教えください*。自己紹介がユニークでした。前回のツアーでヤクザだと思われて怖がられてたのですが、本当は堅気ですとのこと。確かに人民解放軍の隊長かと思っちゃいました。追記*呉さんでした!! 謝謝。
呉さんが大活躍で、いろいろ事がスムーズに運びました。人生掛けてガイドされてました。ツアーメンバーには家族連れも何組かありましたが、家族連れの方の子供と一緒に楽しそうに遊んでフォローしてたり、偉いなぁ。
ウルムチはシルクロードの要所だそうですが、現在は人口が220万人の大都市です。高層ビルが立ち並び、国際空港もあるし、都市部の面積も東京23区くらいの広さはあるんじゃないでしょうか。一応、Google Mapで日本ではいろいろチェックして行ったのですが、これだけの大都市とは思いませんでした。首都というのが良く分かります。大阪市が260万人なのですが人口で見ると匹敵します。
ここはイスラムの文化がベースにあり、漢民族が移住してきて文化が混在しているのと、石油や石炭、レアメタルなどの資源が豊富で、急速に都市が拡大成長しているそうです。
また世界で一番海から遠い都市だそうな。
ウルムチ観光組は博物館鑑賞。結構立派な建物です。新疆ウイグル自治区の民族の紹介がメインです。漢族、ウイグル族、カザフ族、モンゴル族、回族、ロシア族などなど42の民族が暮らしているそうで、それぞれ服装も住居も違う言葉も違うということで、多民族の中国での発火点として特徴的なのかもしれません。イスラム教、仏教など宗教も混在しているとのこと。
楼蘭美女と呼ばれているミイラも展示してあり、ロシア系の美女だったようですね。ミイラが何体か展示されているのですが、どうも当時の人たちはミイラを造ろうとして細工をしたのではなくて、自然環境が極度に乾燥して土葬なので自然とミイラになるそうです。
主にスイカとハミ瓜が山のように積まれて売っています。ハミ瓜って、メロンのような味で、甘いですね。スイカは形は楕円体ですが、日本のスイカと同じ味です。かなり大きな市場でこういう店が並んでます。お値段はこの大きなのが50円程度で超安いです。
新疆大酒店
シャワー休憩でこのホテルを使いました。ハミへ出発までの1時間半でしたが、シャワーを使えてリフレッシュ出来ました。夜は涼しくなるのですが、さすがに昼間は暑くシャワーは嬉しいです。一級のホテルでした。帰りには一泊します。
ウルムチ駅
もう時間は23時になっています。中国全土で北京の時間が標準時ということで、2時間ほど夜が遅く来る感覚です。さらに夏なので北緯が高いので、夜が短いのもあるとは思います。駅でもX線検査、持ち物検査です。
寝台列車の中で3段ベッド
ウルムチから東へ600kmほど離れたハミへの移動は、寝台列車です。料金を聞いたら150元でしたか、2000円ほどだそうで、これは安い。車両が日本のJRよりも幅広く、高さもあり余裕があります。割と揺れず快適でした。寝台列車に乗るのはブルートレイン以来ですが、30年ぶりかもしれません。横になって眠れるのは良いですね。
寝台車はなんと2F建てです。それぞれが2段ベッドになっています。通路もそこそこ広さがあり、縁側で酒を呑みながら歓談ちゅう感じで、何かそそられます。新幹線には無い郷愁というか。良いですね~。鉄ちゃんには堪らないでしょう。
トルファン組がトルファンで乗車して合流。このハミ駅が終点です。車両は新幹線MAXも吃驚の大きさです。
ハミ(哈密)は、地図で見たときは小さな都市だと思ってましたが、人口は40万人。そこそこ大きな都市です。大きなロータリーがあったり、超高層ビルはさすがにありませんが、いろいろ店や施設もあります。スーパーで買出しということで、つまみ類を買いましたが、お値段はメチャクチャ安いです。湿度は低いのですがあまりに暑く、日本でもし買うと130円ほどのアイスバーを買いましたが、確か20円ほどでした。
中国に組み込まれる前は王国であったそうで、ここに王族の皆さんが眠っているそうです。
記念撮影でパチリ。王族の末裔? 誰でしょう。
トイレ休憩なんですが、結構涼しいのです。標高は2000mほどあるのかなぁ。ハミからのバスでいよいよ日食城に向かいます。5時間ほどの長旅です。途中、天山山脈を越えたのですが、ハミでのワインが利いて爆睡していたようで、記憶がありません。雲行きが怪しく雨が降ってきました。ここで借りたトイレは全然囲いが無く、オープンなので参りました。恥ずかし~。
天山山脈は5000m級の山があるそうで、かなり吃驚するくらい雪が残っています。この暑い時期にあれだけ雪があるということは万年雪でしょうし、氷河なんでしょうね。山脈もウルムチあたりから続いているので、500kmを超える大山脈ですね。
日食の影響かどうかは分かりませんが、新しい建物ばっかりでGoogle Mapで衛星写真を見たときは写ってなく、かなり急ピッチで街を造っている最中という感じでした。道路もバイパスが出来てましたし。
日食城は中国政府が皆既日食のために作った記念の施設のようです。100m x 100mほどの広場に人工芝が敷き詰めてあり、真ん中にステージのようなものがありました。これは日食記念の日時計ですね。日時計の時間は標準時(北京時間)なんでしょうか。南中の時間が14:00ごろになるハズです。
奥の建物には2つの望遠鏡が収められているらしきドームがあり、中には入っていないので良く分かりませんでした。この日食城の敷地に入るのもX線と持ち物検査を受けなければなりません。この画面では右側奥で日通ツアーは観望の予定でしたが、条件が悪いとのことで、別の場所で観望することになりました。中国の旅行社では最も良い場所を用意したとのことでしたが、日食通との齟齬があり、余計な建物が無い自然の状態を皆さん、望んでいたようです。
広い観測地区なのですが、基本的に砂漠地帯なので、広い荒野が続くので、どこでも見れそうです。ただ道路が無いので自分で歩くしかないですけど。最終的には4区となっている場所で見ることになりました。ちなみに日食城は入場料も結構取るそうです。ツアーに組み込まれていたので、お値段は良く分かりませんが。
食事は中華料理です。その後に差し入れか、スイカとハミ瓜です。なかなか美味しかったので、腸がやられているのに食べちゃいました。
日食が起きる前から住んでいる人たちも居て、数軒の住家がありました。にぎやかで吃驚してるんじゃないでしょうか。素朴な感じですが、バイクでヤギを追い立ててるのは現代ならでは。
砂漠地帯特有の透明度の高い非常に美しい夕焼けです。オーストラリアで見る夕焼けのようです。明日の夕方19:00に皆既日食ですが、晴れ間が広がってきて明日は行けそうです。
到着したときにテントは用意されていて、面倒なテントを設営しなくても良かったのは嬉しかったなぁ。疲れてたしテントの中でしばらく寝てました。2人用のテントで一人部屋で予約していたので、1人で使うことに。2人だったらかなり狭く大変だったんじゃないでしょうか。機材を組み立てて、トラさん、okadaさん、私で木星とか星団を近場で観望していると、いろんな国の人たちが寄ってくるので、観望会が始まりました。
私のほうの機材は一応、Sky-90とミニボーグ6cm双眼望遠鏡を持っていったのですが、ミニボーグ6cmで観望。写真に写っている機材です。昔、買って使っていなかったF2Binoをベルボンの写真三脚に乗っけて、今はもう販売していないのですがビクセンの微動雲台で視軸を微動で調整できるようにして、笠井トレーディングの2inchアミチ正立プリズムにて、対空双眼にしました。それに昔、コプティック星座館で買ったバーダーのサイトファインダを付けて作成したものです。安く仕上げたかったので、EMSではなくて正立プリズムを使っているのが特徴でしょうか。ミニボーグ6cmが目幅を考えると大きさの限界だと思います。
アイピースはイーソス13mmです。これで見ると倍率は約25倍、実視野は4度となり、太陽が視野に8個並ぶ感じで、広がったコロナをカバーしたいのと、プロミネンスをなるべく倍率を掛けて見たいという要件を両立させるために、この組み合わせを選択しました。ナグラー22mmで視野の広さを取るのとで悩みましたが。後、Sky-90も持っていっていたので、Sky-90に双眼装置を付けて直視で38倍で拡大して、コロナ全景はキヤノン10x42LISでという選択も出来るようにしていきましたが、最終的にミニボーグ6cm双眼とキヤノン10x42LISにしました。
ちなみに小田さん、トラさん、okadaさん、私が揃ってキヤノン10x42LISなんですが、ビョーキです。双眼病ですね~。
フランス人に木星を見せたり、このアイピースはなんだと聞かれたようなので、イーソスと言うと、オー、エトスと驚かれたりとあちらもオタクが来ていたような。
結構、人が集まって観望していると遠くから聞きなれた声が...。フランス人も中国人も吃驚の、我らがマドンナのちゃっきりさんでした。おおお、昨年の双眼鏡・望遠鏡サミットでてっきり欠席されたと思っていて出現されて吃驚したのに続き、こんなに離れた中国の奥地で会うとは、それも日食城の周りはかなり広いのに、まあ驚きました。okadaさんによると300mは離れたところから声が聞こえたそうです(^^)/
夜半になり、せっかく星が綺麗なので、ちょっと離れた河川敷近くの暗い場所で観望しました。天の川が濃く、ちょっと日本では見られない光害が無い空が凄い。日食城の宿泊地区の明かりくらい。Sky-90双眼が最大口径なのですが、なんとM33の腕やM51の腕も見えます。もちろんM33が肉眼で確認できる素晴らしい空でした。カシオペヤ座、はくちょう座の天の川が明るいのですよね。かなり楽しめました。
日通で今回のツアーを担当されてお世話になった大村さんもご一緒していろいろ観望しました。
日食当日の昼間
日中はとても暑くてテントでは眠れません。気温は40度は越えていたんじゃないでしょうか。湿度が低いから木陰に居ればなんとか過ごせる感じです。皆さん、木陰に入って日食を待ってました。
私のほう6日コースでご一緒になった、からけんさん、上山さん、結城さんといろいろお話させていただきました。皆さん、日食はベテランです。日食の次の週に開催された原村星まつりで、からけんさん、上山さんには再会しました。
ビールでは無くてエビアンです。それにしても暑かったですねぇ。からけんさん、その道の達人です。インターネット上でブログの無い時代に、"なばちたからけん"として面白い日記を掲載されていて、毎日読んで楽しみにしてました。ツアーが初対面で吃驚でした。最近、"おきらく日記" 再開とので楽しみが増えました。
いろいろお世話になりありがとうございましたm(__)m
いつもの仲間と木陰でビールで盛り上がってます。話は来年のトカラ日食のことだったりして。日食のダイヤモンドリングを追いかけているというオジさんが撮影の話で盛り上がっている最中です。名前は聞きそびれましたすいません。どなたかお教えください。
追記: 名取さんでした!!
各国ごとに時間が割り当てられているようで、順にバイキング形式で食事をしていきます。もちろん中華料理です。味は想像したほど辛くなく美味しく食べれました。ただ腸炎で具合が悪いので、あっさりした料理が欲しかったなぁ。あまり量は食べれません。食欲無いのです。残念でした。
不思議なんですが、結構背の高いポプラが立っているのですが、このあたりは急造かと思ってましたが、何かの施設ではあったんでしょうね。たとえ植えたとしてもこんな急に成長しないですよね。
奥にはトイレがあったのですが、ほとんど機能してなかったなぁ。中国の衛生観念の違いは私としては参りました。
日食城の駐車場です。かなりの人ですが、最初の話では確か1万人とか言われてたようですが、3000人くらいだそうです。
もうすぐ第一接触です。19:00近くなのに太陽はギラギラ。まだ高度も高いです。気になるのは雲があること。それにしても暑いですね。
私が陣取った場所より南側を望む。遠くに雪を湛えた天山山脈が見えて雄大です。第一接触は過ぎて皆さん準備中という感じですね。
北側にも小さな山脈があります。期待が膨らみますね。
トラさんの日食観望機材
StellarVue80EDにSiebert2inch双眼装置とEWV32mm。ポルタ経緯台に搭載されています。それとキヤノン10x42LIS双眼。
SKY-90EMS双眼望遠鏡です。松本さんのHPにも何箇所か紹介記事があります。クイックシューでワンタッチで着脱できて、導入時の操作性もかなり良く参考になります。撮影機材はミニボーグ60EDだったような。
かなり太陽が月に隠されてきて気温が下がりだしました。気になるのは雲です。
最終的にミニボーグ60双眼とイーソス13mmで第二接触を待つ
いよいよ雲が危なくなり、5分ほど前に移動することを決めて、望遠鏡を抱えて走りまくりました。最初北に200mほど走り、若者2名が同じく私に釣られて走ってきましたが、どうもこれはダメだということで進路を南東に変えて500mほど走りました。空が急に暗くなりだしたので、慌てて設置して第二接触には間に合いましたが、いかんせん息が切れて落ち着いて見れません。ダイヤモンドリングが見えてコロナが見え出すと周りから歓声が起きて感動的なシーンが始まりました。
第2接触直後のコロナが見えだした周りの幻想的な雲々と天山山脈の山々、肉眼で多分数秒しか観れていませんが、強烈な光景でした。雲が太陽と月の回りにあったために幻想的な風景に見えたのでしょう。
ミニボーグ60双眼では、太陽と月の視直径8個分の視野があるのにコロナは溢れて見えて、極方向から磁力線のごとく綺麗な何本もの流れが見えて、東には長く延びたコロナが二つに大きく枝分かれして、西は長く一つに延びた姿を拝みました。
音も無く肉眼で空が暗くなり真珠色を淡くピンクにしたコロナを見た時は不覚にも涙が出ちゃいました。走ったせいもありますね。周りの歓声と、この地に来るまでの苦労と、走馬灯のように何か涙出ちゃいました。双眼にも関わらす左目はアイピースに涙が落ちてしまい、後半は双眼鏡に切り替えました。涙目になる前にはピンクの大きめなプロミネンス二つと小さいのが一つハッキリ見えて、これがまた美しい。だけど100倍くらいで拡大して観たかったと一瞬後悔しました。
双眼鏡キヤノン10x42に切り替えるとなんとISが利かない。前日はちゃんと利いたのに。この機材ではコロナが明るく見え、雲の中の水星とちょっと離れて金星を観ました。ちなみに後ではIS利いたので、これは謎です。気温が高すぎたのか。
前回はもう13年も前になり、皆既の記憶も薄れてましたが、インパクトは今回のはありましたね。 見えるか見えないかで、ハラハラさせられたということでも印象に残りました。
写真御提供: からけん様 ハンディカムHDR-HC9 3倍テレコンバータの動画より抜粋
からけんさんにいただいた皆既日食の写真です。感動蘇ります。太陽の極方面から放射状に広がり磁力線に沿った形のコロナが美しいです。かなり広がりがあります。東方向に2本、西方向に1本のコロナの大きな流れが写ってます。
写真御提供: からけん様 ハンディカムHDR-HC9 3倍テレコンバータの動画より抜粋
ダイヤモンドリングが好きな方も居られますが、私はあまり好きではないのです。第二接触のダイヤモンドリングは目に危ないので見ませんから、第三接触のダイヤモンドリングを見ることになるのですが、もう終わりの印ということで、出来れば見たくないのでした。ちなみにこの写真の視野がミニボーグ60双眼+イーソス13mmくらいの視野です。コロナはアイピース上の視野一杯に延びています。
写真御提供: 上山様 コンパクトデジカメ
アストロアーツの上山さんより観測中の風景をいただきました。雰囲気が非常に出てます。幻想的な風景ですね~。金星が太陽の左上に写ってます。水星は太陽のすぐ上の雲の中です。星景写真ならぬ日景写真?も良いものですねぇ。この写真を見るとまた行きたくなりました。
写真御提供: からけん様 HVR-Z7J 500mm/F5.6 ミラーレンズの動画より抜粋
こちらも動画より写真です。この頃は雲をかわしてかろうじて皆既食が見れたという安堵で、グッタリしていた頃です。体調悪いのに思いっきり走って、疲労コンバインでした。
他にも今回の8/1日食写真を集めたアストロアーツの"2008年8月1日 皆既日食ギャラリー"をご覧になると良いと思います。個人的にはyingjingjingさんの2枚目の写真がお気に入りで自宅Windowsの壁紙にしてます。
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皆既日食が見れて苦労した甲斐があったということと、皆既の余韻とで、どっと疲れが出てきました。テントに戻って夕食を食べると睡魔に襲われ眠っちゃいました。また夜中に起き出し、トラさん、okadaさんと昨日と同じ観望スポットに。昨日よりも透明度が良く地平線から昇る星が見えるのに感動。
アストロアーツのStella Navigatorを造られた上山さんといろいろ話をしながらDeepSky天体をどんどん導入して見ました。SKY-90双眼でのM31は強烈ですね。3度はあるような広がりは綺麗。北天でこれだけの素晴らしい空は初めてかもしれません。昔、ゴビ砂漠での藤井旭さんの記事を見て金星で影が出来るとか、書かれてて吃驚してましたが、十分影が出来そうなくらい暗いです。実際、オーストラリアでは金星や天の川で影出来ますから。
伊吾から途中休憩のバルコルまでバスは順調に飛ばしていましたが、一旦ブレーキで目が覚め、吃驚して前を見ると大型トラックが左車線からバスの進む右車線に目の前で車線変更してくるじゃないですか。急ブレーキを踏んで逃げるものの、トラックはそのまま曲がろうとして、側面衝突でかなりやばい、最後部が衝突して窓が壊れてバスには接触痕が。バスが止まったのは道から外れて後50cm進むと危うく横転で惨事となっていたところでした。バスのブレーキ痕がずっと残っていて100kmから急減速したのが良く分かります。
この事故、ツアーの添乗員さんに聞くと、片側2車線の直線道路で、右車線を走っていた前を走るトラックが左車線に移動し、たぶん左にあるガソリンスタンドに入ろうとしたように見えたのだが、急に右折をしたので衝突したとのこと。実は右折出来る道路があり、トラックが大きいために曲率を取るために左車線に移って大回りをしようとしたようです。後ろへの確認を取らなかったトラックに主因があると思いますが、注意をしてクラクションなどを鳴らさなかったり、減速が不十分だったバスにも落ち度ありかな。
とにかく中国は運転マナーが悪く、かなり危ないです。途中、ひっくり返っているトレーラを見たし、歩行者は平気でどんどん道を渡るし、車はぜんぜん歩行者を優先しないし、感覚的には日本より100倍は危ないです。クラクションはしょっちゅう鳴らすし、まったく日本とは別世界です。
この事故で4時間ほどロスしたと思います。ウルムチの到着はその分、遅れてホテルに寄らずに夕食は直接料理店に直行しました。
軽油で1リッター100円くらいです。日本よりは安いのですが、平均年収とかを考えるとかなり高いのでしょうね。
後1時間でウルムチです。もう15時間もバスで移動していて途中休憩はあったものの、結構疲れてます。マッターホルンのような山があったり、かなり迫力のある山脈が見えています。天山北路でずっと戻ってきました。
ウルムチは最後の夕食となりますが、日本食でした。体調が一時は良くなったのですが、相変わらず悪く、重い中華料理ばかりは辛くなってましたので、助かりました。ちゃんとした日本食の味で、特に焼き秋刀魚は最高でした。醤油味は良いなぁ。
ウルムチからは6時間で上海です。ウルムチの郊外ですが、なんと風力発電機が数百機も並んでます。凄い数です。石油も石炭も資源豊富な自治区なのに不思議ですが、実験的なものにしては大規模です。印象的でした。
飛行機から天山山脈を望む
下界から見ても迫力のある山脈ですが、飛行機から見ると雪がかなり積もってます。
上海に到着ただ視程がかなり悪い
上海に到着すると雲海かと思ったら、どうもスモッグか水蒸気のためか、かなり視程が悪く、行きも悪かったので、いつも悪いのかもしれません。来年に向けて気になります。
上海国際空港
かなり広い空港で新しいです。いよいよ成田に向けて出発です。
上海空港からの離陸でかなり待ちました。離陸する前に機内で夕食となりました。ウルムチから6時間、バスで上海国内空港から国際空港まで1時間、乗り換えで2時間、上海から成田まで6時間。帰りはほとんど移動時間ですが、本当に疲れました。
成田到着も3時間遅れて、皆さん、そこから自宅までの交通機関が心配です。それぞれ急いでいるので、集合はなく流れ解散になりました。
私のほうは車を預けているので、同じく車で来られていた大泉さんと近くの東関東道のSAで日本食を...。そこで解散しました。
参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。皆既食が目撃できたのが何よりでした。一緒に参加されていろいろ話をさせていただいた皆様、日通ツアーの関係者の皆様、とくに大村さんには一生懸命我々のために苦労されて、本当にありがとうございました。大村さんが日食が見えていちばんホッとされていたのが印象的でした。プレッシャー大変だと思いました。
人民解放軍的隊長的なガイドさんが本当に人生を掛けて頑張っていただいたり、満足度は高かったです。
もし機会ありましたら宜しくお伝えください。
長文ご覧くださりありがとうございました。
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