GW最初の土日で73P/シュワスマン・ワハマン第3彗星を岡崎さんとゲットしてきました。その観望記です!!
●4/29 南伊豆その他
岡崎さんが先に到着して、いつもの銀の湯会館にて温泉に、私のほう出発が遅れ温泉はパスして、いつもの前原寿司にてグレードアップした2000円の地魚寿司を美味しく食べて、いざ出陣。観望地に着くとさすがに南伊豆は暖かく15度ほどでありました。風はほどんどないものの、臼雲が広がり、星はかろうじて輝星が見える程度。こりゃダメだとしばらく居て場所を変えました。さらにどうも漁火が強烈で、どうなっているのかと思い、あいあい岬まで行ってみるとなんと7隻ものイカ釣りらしき漁船が緑の光を強烈に照らしています。漁火の影響が無い場所まで移動しようと20kmほど西伊豆に行ったポイントまで行くと、それでも漁火は強烈で低空20度は影響があります。
そこに陣取り、Ninjaをセッティング。快晴になった時間は1時間程度でしょうか。ほとんど晴れ待ちの状態で、飲んでました(^^;;ちなみに空の状態は透明度6/10、シーイング7/10くらいでしょうか。水蒸気の影響か、並の見え方でしょうか。
シュワスマン・ワハマン彗星C核をNinja-400で見ると、核が分裂して尾の方向に幾つか離れていっているのを確認しました。240倍で見ると一番明るい先頭の核の後方に4,5個の粒粒となる分裂した核らしきものが見れました。こんなのは初めてですね。核の大きさから箒状に尾が広がり、3次元的な位置関係でそう見えているのかもしれませんが、先月のポイマンスキー彗星の見え方とは好対照です。ちなみに肉眼でチャレンジすると、かろうじてそらし目で分かりました。光度は5.5等か6.0等くらいでしょうか。
イオンテールらしき淡い筋も見えました。ダストと45度離れた方向です。さらに夜半を過ぎて2:00ごろだったと思いますが、C核の中心が二重星のように見え出しました。そうこうするうちに雲が広がりだし薄明開始までは臼雲の中でした。
双眼鏡(CANON15x50IS)でB核とC核を見ると、視野の広さの倍くらいの距離を並んでいる様子は面白いですね。岡崎さんのコメントでもありましたが、映画"DeepImpact"の分裂した彗星のようです。低倍率の双眼鏡であれば両方が同一視野に入ってみえそうです。
薄明開始が3:30ごろで、実質見れたのはちょっとでしたが、初めての光景にちょっと感動。
●4/30 新五合目
もっと好条件で見ようと、南伊豆からの帰路で低空は水蒸気が酷く白濁しているので、標高が高いところがやはりよかろうということで、連荘を決めました。駒門PAからみた富士山が素晴らしかったことにもよります。御胎内温泉で温泉に浸かった後、仮眠を取ろうとしたものの、場所が賑やかで熟睡できず、食事を取ってさらに車に戻って駐車場で仮眠しましたが、どうも調子が戻りません。先に新五合目に向かった岡崎さんからTELでプッシュをいただいてようやく体が動くようになり、新五合目を目指しました。
途中、鹿が道路に何匹もおり、春のシーズンなんでしょうか。水ヶ塚から七曲まではガスが出ていて、雲の中という感じでしたが、標高2,000mあたりから晴れだしました。新五合目につくと、寒いのはしょうがないにしても、ううん、空が白く星が少ない...南天は光害でボロボロでからす座までダメになっていて、こんなに酷いのかと愕然...。気温は5度くらいですが、風が強く、車に避難して眠ってしまいました。
岡崎さんに良い空になってますよと0:00ごろに起こしていただいたのですが、確かに外に出てみるとさきほどよりはぜんぜん見えるようになっています。空が暗くなっているのと、南天の光害がかなりマシに。下界を見てみると若干雲上になっているのと、富士市あたりが靄の中という感じで下界の明かりがかなり遮られています。それでも南伊豆の空に比べると、バックが明るく星の数が少ない...贅沢になったものです(^^;;;
風と疲れで望遠鏡を出す気力もなく、岡崎さんのNinja-320でC核、B核を見せていただきました。ありがとうございました!!B核のほうは8等くらいなんでしょうが、ハッブル変光星雲を明るくしたような見え方で面白かったですね。そんなこんなで明日出社なので、後ろ髪を引かれつつ、帰路につきました。
安田さんの眼は、天体特殊仕様なのか・・??
おそらく長年の「修行」で培われた「そらし眼のスーパーテク」がなせる技なのでしょう。所謂「観望マイスター」ですね。同じ人間のはずなのに、彼に見えても我々には見えないことがしばしば。自分の未熟を感じます。
私には、「核が4、5個に分裂」しているところまでは確認できませんでしたが、尾が斑状になっており、分裂している感じをつかむことはできました。
でも、分裂彗星が天頂付近を通過するのを生で見れたことは不思議な感動です。
連休中にもう一度チャレンジします。
投稿情報: Okazaki | 2006-05-02 06:18