アメリカでは三日月星雲(クレセントネビュラ)と言われていますが、私にはどう見ても"くらげ星雲"に見えてしまいます。ふたご座のIC443も写真で見るとくらげっぽいですが、眼視ではこちらのNGC6888が、その薄さといい見え方といい本当にくらげです。
導入は簡単ではくちょう座の十字の要の星であるはくちょう座γから2.5度ほど南西に行ったところにあります。ただ天の川の真っ只中ですので、星が多く、ネビュラフィルタを着けていたほうが発見が容易です。淡いためか空の透明度の影響をかなり受けます。
C8(口径20cm)で初めてみたと思いますが、淡く星雲の真ん中のあたりしか見えませんでした。Ninja-400(口径40cm)では、この写真を淡くしたように見えますが、くらげの真ん中あたりは見えませんでした。
この星雲は超新星残骸だとしばらく思っていましたが、惑星状星雲だそうです。ウォルフ-ライエ星と言われるタイプの星がガスを放出しているとのこと。惑星状星雲というとM57(リング星雲)、M27(あれい星雲)などのように対称形を想像してしまいますが、これは歪ですね。
とにかくこれからのシーズンでは天頂近くに昇ってきますので、お勧めの天体です。私のほうは小口径でもチャレンジしてみようと思います。
星雲中央にある死期が近い恒星WR136から25万年ほど前に放出された物質だそうです。4,700光年の距離があるそうです。
ウォルフライエ星は太陽質量の20倍程度のとても重たい星で短い寿命の最後は超新星爆発すると言われています。
投稿情報: ふね | 2005-07-24 13:09
25万年前とは、かなり時間が掛かるものですね。
何時かは惑星状星雲から超新星残骸になる運命なんですね。
8/5の星まつりの後、麦草峠に行ってこの天体を見ましたが、真ん中の淡い部分も見れました。まさにクラゲ状でした。
投稿情報: 安田 俊一 | 2005-08-07 22:34