2006-02-11

うみへび座I銀河団AGC1060

コップ座が南中する頃、その南方では非常に見ごたえのあるうみへび座I銀河団AGC1060が広がっています。Hydra 1とも呼ばれています。残念ながら、この銀河団はペルセウス銀河団やヘルクレス銀河団ほど有名ではないのですが、実はこちらのうみへび座I銀河団のほうが、明るい銀河が多く、密集度もそこそこ高いのでそれほど大口径でなくても楽しめるお勧めの銀河団です。うみへび-ケンタウルス超銀河団の一部でもあります。

場所はコップ座の南西10度ほどのところにあります。南中高度は北緯35度の場所で、約30度でちょうどアンタレスが南中した高さはあります。結構高く昇り、明るい銀河が多いのにほとんど紹介されないのが不思議です。

銀河団としては銀河系にはかなり近く1.65億光年のところにあり、ローカルグループのアンドロメダ銀河の約70倍ほどの距離にあります。20分の範囲に14等級より明るい銀河が6つあり、それぞれの銀河が結構大きく、まさに群れている様子が分かります。
赤経方向に明るい銀河が5つ並ぶ姿が特徴的です。また銀河団として明るい渦巻銀河が含まれていることも特徴があります。

・NGC3311    11.6等
・NGC3312    12.7等
・NGC3309    12.6等
・NGC3308    12.9等
・NGC3316    13.6等
・NGC3305    13.8等
・NGC3314A  14.0等
・NGC3307    14.5等

Ninja-400でもNinja-320でも、そこそこ明るい銀河が多いため、かなり楽しめます。Ninja-400では58個の銀河を確認できました。DSSの写真に表示されている銀河は確認できたものです。

特に南天の透明度が良い夜はねらい目ですね。

DSSによるAGC1040
Agc1060
真ん中の青緑の円は0.5度の視野円