こんにちは、安田です。今年最後の観望会です。
もう山は寒いので南国を目指しました。以下、参加された方の報告です。
今回のツアーの重要イベントのひとつ、前原寿司...本当はビールが飲みたいのですが
美味しくお値段も東京で食べることを考えると格安。南伊豆では超お薦めの寿司処。皆で地魚寿司を頬張る。
前原寿司のURLはこちら
今回は観望中の写真を撮るのを忘れたのでこれでゴメンして。
Okadaさんの観望記
A国よりも近いという甘い言葉に乗せられて出撃。とは言え、北関東から南伊豆は、ちょっとした小旅行。折角なので、修善寺温泉で日頃の労を癒し(大した仕事もしていないのに)、えびぽんを購入。メタボ対策がてらに、天城山隧道ぶらり一人旅。河津町に抜けて、ライダーにはおなじみ?の今井海岸の今喜食堂でさざえ丼を頬張りました。銀の湯で再び温まった後は、前原寿司で参加メンバーと合流しました。
今回はSky90双眼とMN-71でした。風がきついものの、快晴で久々の南天の暗さに心が躍りました。SQM値で21.2-21.3と空の暗さを物語っています(0:00過ぎでは21.4-21.5)。LVW42で実視界6°弱のSky90双眼+H-Betaで、バーナードループをくっきり半周追うことができ、カリフォルニア星雲も以前の北八ヶ岳同様アヒルのように、またぎょしゃ座の勾玉星雲(IC405)、IC410とも今冬も確認でき満足でした。また、バーナードループはフィルターを通して肉眼でもわかりました。
M33はM101を彷彿させるような綺麗な渦構造が見え、M33内の散光星雲NGC604やNGC595が容易く見えました。
馬頭星雲は、位置を把握していなかったので当初はシクハクしましたが、わかってしまえば、ノーフィルターでNinja500だとそこそこわかる、400ではかろうじて、Ninja500+H-Betaでよくわかるという感じでした。あとはSky90双眼でも、そらし目で黒く抜けているだけですが、鱗片が確認できました。当然容易く見える訳ではなく、目脇からの迷光を遮るため両手で左右を覆い、しばらく暗順応させてやっとです。心眼と後ろ指を指されないためにも、Sky90双眼ではもう一度確認したいところです。
春の銀河では、あれは何という銀河なのでしょうか?KamaSさんが導入してくれました、ハ字状でオタマジャクシのような銀河はユニークでした。NGC4565(C38)は相変わらず鋭く、暗黒帯がカッターで切ったように鋭く入っていました。またWhale GalaxyのニックネームのあるNGC4627(C32)とタツノオトシゴorクリオネのようなNGC4657とのペアは、南伊豆と相まって海中公園での観望のようです。
このアステリズムって紹介されていないのでしょうか?、猟犬座M94真上、赤経12h48m21赤緯+41°59'37"から赤経12h56m49赤緯+43°02'26"へと連なるアステリズムです。2°以上の視野で見ると、舌を出し、菱形の頭を持った蛇のようです。ちょうど心臓に相当する星もオレンジっぽく、見れば見るほど蛇のようです。
Ninja500でのアンテナ銀河は、一方がすっぽりと中抜けし、他方は淡く広がるような様子が見てとれました。スケッチをとった訳ではないので詳細を上手く言えないのですが、なにやらムラが有る複雑な構造をしたのが見え、大口径の威力を感じ取れました。
それほど、気温が下がらなかったのが幸いか、星見をしながらのチョコレートパフェは美味でした。帰宅後は爆睡です。
トラさんの観望記
トラです。 観望会に参加された皆様、お疲れ様でした。
冬の銀河が肉眼で随分明るく見えました。 望遠鏡で散光星雲を見ると透明度が今ひとつなんですが。 おかげで椅子に座ってただ銀河を見上げるというリラックスもできました。
観望会の途中で漁船の照明が空を明るくしてしまいましたが、一時間弱で照明が消えて幸運でした。
アンテナ銀河の構造が見えたのは、今回が初めて。 これは面白かったです。
では。また来年も宜しくお願いいたします。
KOBAさんの観望記
こんばんは、KOBAです。
23日は、南足柄を13時半に出発、途中箱根口で猛烈な渋滞に遭い、諦めて引き返し、箱根新道、伊豆スカイラインを迂回しました。前原寿司に17時過ぎに到着しましたが、まだ誰もいらっしゃいませんでした。銀の湯で一風呂浴びて18時頃、ようやく前原寿司で参加メンバーと合流しました。
観望ポイントは風強く、やや眠い空であったものの、快晴の長い夜を星を満喫して過ごしました。M31,M33に始まって秋・冬の星雲・星団、春の系外銀河を片っ端から観ました。空の暗さの割には、銀河の構造が見えにくかったのですが、それでもNGC891,NGC3628,NGC4565,M104の暗黒帯やアンテナ銀河の濃淡のある構造がNinja400で見て取れました。初物はおおいぬ座の水鳥の水かきの形をした散光星雲SH2-301でした。ダック星雲NGC2359に比べて淡いものの容易に見つけることができました。馬頭星雲は今回も視認することができませんでしたが、バックにある星雲IC434は何とか視認できました。何度挑戦しても馬頭が見えないのは眼の分光感度の個人差によるのでしょうか?。
今回の実験は、口径42mm、実視界8.5度の双眼鏡にUHCフィルターをつけての星雲観望です。バラ星雲、モンキー星雲、カシオペア座のIC1805の一部など面白いほどよく見えます。中でもおおいぬ座のわし星雲IC2177が見えたのは収穫でした。
帰路は6時前に発って東海岸を上り8時過ぎに帰着しました。走行距離は120Km(往きは150Km)でした。
参加された皆さん、有難うございました。来年もよろしくお願い致します。
安田の観望記
12/23はちょっと出遅れ、13:00に川崎を出発。年末なためか道が込んでいて、特に三島でハマりました。修善寺まで来ても車が多いですね。修善寺から西伊豆に回り、西伊豆町、松崎町を経て17:40ごろ下賀茂に到着。1時間以上遅れちゃいました。そのため温泉はパスして前原寿司ですでに到着されていたKOBAさん、KamaSさん、Okadaさんと寿司を頬張りました。空腹なのもあり2人前の地魚寿司を注文(一人前1,450円なり)。かなり美味しく、本当はビールも頼みたいところを運転があるので我慢(^^;;
南伊豆の観望スポットに到着したのは大方19:00ごろでした。快晴でしたが、風がちょっと強いのが心配。また西伊豆を走っているときに見たかなり赤い日没を見て、水蒸気が地表近くに多い様子。観望でもなんとなく星が暗い。帰宅のため朝、西伊豆を走りましたが富士山が見えなかったので、どうも条件としては悪かったようです。
風は夜半からは急に収まり、気温は南伊豆で最低でも5℃くらいでした。南国ですので割と軽装でも寒くないのは助かります。透明度6/10、シーイング7/10くらいでしょうか。またSkyQualityMeterで何回か測定したところ、21.5等級を記録しました。光害が少ないのでさすがに準A国の数値が出ました。水蒸気で透明度が悪かったので、多少は数値が良く出たのかもしれませんね(^^;;
この時期、夜が長く薄明終了から開始まで11時間以上あります。そんなこともありノンビリとメジャー天体を観望してました。そうこうするうち、河口さんとやすこさんが参加。さらに中野さんが到着、18:30ごろ世田谷を出発されたトラさんも夜半前には到着されました。
実験としては、Hβと双眼鏡、Sky-90双眼、Ninja-500等で、散光星雲、暗黒星雲の見え方を楽しみました。ちなみに透明度はちょっと悪いのですが、Ninja-400のノーフィルタでかろうじて馬頭が見える程度。ただ光学系のヌケが良いのもあり、Sky-90双眼+Hβというゴージャスな組み合わせにて初めて馬頭を確認。バックの散光星雲IC434がかろうじて判別できて、黒く抜けたところがそらし目で感じられるというレベルなんですけど。馬頭を見た最小口径は9cmということになりました(^^)/
シーイングはまあまあ良かったので、春の銀河群を順に見ましたが、みな中心核が綺麗に輝いてみれます。特にエッジオン銀河の暗黒帯がスパッと切れてみえたのは見ごたえがありました。Ninja-500で見たアンテナ銀河の複雑な構造も、すばらしかったなぁ。黒目銀河の黒目もハッキリ見えたし。
明け方5:00には急に雲が一面を覆いだし、河口さんがどん帳が降りたと面白い表現をされてましたが、その通りお開きとなりました。行きは5時間弱でしたが、帰りは3時間。随分違います。
okadaさんが言及されている「春の銀河では、あれは何という銀河なのでしょうか?KamaSさんが導入してくれました、ハ字状でオタマジャクシのような銀河」は、確か「マウス」と呼ばれていたと思います。 ハッブルの写真で有名ですね。
また、「Whale GalaxyのニックネームのあるNGC4627(C32)とタツノオトシゴorクリオネのようなNGC4657とのペア」も面白い形でした。
これらやアンテナ銀河の構造など、大口径ならではの世界も堪能できて良かったです。
投稿情報: トラ | 2006-12-27 07:26
KamaSです。皆様の観望記を読ませていただき、南伊豆のすばらしかった空がまたよみがえってきました。トラさんフォロウありがとうございます。まさにMice(たしかMouseの複数形)、です。いまMegaStarで見直したところNGC4676A,BでOkadaさんが観望記でコメントしていたNGC4631の約2度ほど南のところです。近くに目立った星が無く、光度が14等ということもあり、いつも見落としているのですが、私も久しぶりに観望しました。ちなみに変な系外星雲のリストAtlas of Peculiar GalaxiesではArp242です。一匹の方のねずみの尾らしきものが見えたような気がしたのですが、皆様はいかがでしたでしょうか? 河口さんが50cmで入れてくださった2重銀河はエリダヌスのNGC1532と1531で大きい方の暗黒体が50cmではなんとか確認できました。
それでは皆様よいお年をお迎えください。
投稿情報: KamaS | 2006-12-27 16:29
安田さん、皆さんはじめまして. 観望記拝見いたしました. さすがNinja400や500は良く見えるようですね. 私は320を使っていますが、周囲にドブソニアンで見ている人が居ませんのでこのような観望会が出来る環境がうらやましく思います. この観望記はいつも見させていただいておりますが、自分で見るとき参考になり助かります. ことしでNinjaを使い始めて7年目ですがまだまだ初心者ですので、判らないことが多いので色々教えてください. 今後ともよろしくお願いいたします
投稿情報: 松井 弘 | 2006-12-27 20:16
そうそう、The Miceでしたね。観望記で記載の通り、ねずみの尾の相当部も見えました。
来年も宜しくお願い致します。
投稿情報: okada | 2006-12-27 23:10
2匹だからMiceなんですね。 ねずみの一匹分の尻尾は長く見えていましたが、2匹目のは見えた記憶がありません。 私にはねずみというよりは尻尾が細くコードのように見えたので、PCのマウスを連想していました。
http://the-cosmos.org/2004/06/2004-06-12.html
投稿情報: トラ | 2006-12-27 23:44
松井さん、こんばんは。
バックヤードオフ会での常連さんが集まったようなオフ会となりました。私はNinja-320を4年ほど使っていましたが、かなり気に入っておりました。
コメントをまたお願いします。楽しみ方が伝えられるサイトを目指してます!!
投稿情報: 安田 俊一 | 2006-12-28 03:13
The Miceまでの距離は約3億光年です。私たちは3億光年の彼方を、あるいは3億年前に発した光を見ていることになります。ディープスカイ観望で宇宙の深淵を見る、なんとロマンチックなことでしょうか。The Miceのような相互作用銀河は他にもたくさんあります。近くには、かみのけ座のThe Box、うみへび座のArp321(Hickson40B)、おとめ座のNGC4567/4568、おおいぬ座のNGC2207/IC2163、NGC2292/2293/2295などがあります。まだご覧になっていなければ、是非ご覧あれ。
投稿情報: KOBA | 2006-12-28 18:40