続いて参加メンバーの感想をご覧ください。
《トラさんの印象が残ったことリスト(トラさん作成)》
忘れないうちに印象に残ったことをリストアップしときます
。
●到着前日まで大雨洪水状態で、牧場があちこち水浸し。 毎日晴れたものの、最初の3日間は夜露がすごい。 クーナでの夜露は初めて。 延長コードとドライやをアカシヤモーターロッジから借りて助かった。
●木星がすごい。
●エータカリーナ星の爆発痕が良く見えた。
●アンタレスの緑色伴星がくっきり分離して見えた。
●ガム星雲が7度×12度の広さまでO3フィルタと15cm双眼鏡で確認できた。
この付近は背景に星が多いので、O3フィルタの星の明るさを落とす効果は絶大だったと思います。 馬頭や網状などは背景に星が少ないのでお3や水素ベータフィルタを用いない方が良く見えました。
40cmにO3フィルタをつけてガム星雲を追っていくと、次々と枝分かれしていくので、迷路のようにどこを見ているのか分からなくなりました。15cmにO3フィルタをつけると、7度×12度程度の広さまで存在を確認できました。
●ターコイズブルーを発光させたような色のブルーフラッシュを見た。
●銀河のバルジ付近の暗黒星雲と大気の雲の入り混じった絵を見た。
●鯨の潮吹き銀河(NGC4631)を見た。
●オメガ星団、N104、エータカリーナ星雲、タランチュラ星雲、電波銀河、宝石箱、大小マゼラン等々の大物はお決まり。 M13も同時に見た。 ちなみにオメガは16インチにコンパクトデジカメの手持ちコリメートで楽勝撮影。
●バルジ付近の暗黒星雲は、それぞれの形が懐かしく感じられるほど良く覚えていた。
●S字暗黒星雲は透明度チェックに有効。
●ライトブリッジ16インチを使えた。鏡も良い。
以下気がついたことです。
・ファイダー脚のアリミゾは、ビクセン・シンタ・GSO互換のようです。--が、シンタにつく脚をはめようとしても、一つは半分までしか、一つは全く入りませんでした。ビクセン・シンタ・GSOは似ていても、微妙に(個体差か意図的かは分かりませんが)実寸がことなります。
・標準装備のサイトファインダは笠井で販売しているものと同一のようです。
・小箱に入っている標準付属品は、主鏡冷却用ファンの電池ケース(単三6本用、現状は電池なし)、2インチからアメリカンサイズへの変換接眼アダプタ、ヘクスキー、接眼鏡用ラックとその架台への取り付け木ねじ2本だったと思います。
・接眼鏡用ラックは架台の側面が取り付けの標準位置のようですが、つけてしまうと、架台両側面の下部にある穴に、運搬時に手をいれようとすると、腕に当たっていたそうです。 取り付けるとすると、架台の前側がよいかもしれません。
・主鏡蓋は非常に軽いので、観望現場で風で飛ばされないよう気をつけてください。
・安田さん、私は光条のムラについては気がつきませんでした。スパイダーのねじれやゆがみは一応目視で注意してチェックしたつもりです。
・トラスカバーは付属していません。風の影響を受けやすくなるので、動きの軽いこのドブでは結構厄介かもしれません。
・天頂に向けたときの接眼鏡の高さはNinja400よりも6-7cmほど高いような感じでし
た。
●銀マットもやっぱり良い。
●シリウスBにかけるちゃっきりさんの執念を見た。シリウスBは見えず。
●プロキシマにかける安田さんの執念を見た。ついでにプロキシマも見た。
エータ・カリーナ星の爆発後の発光星雲について、印象をちょっと。
40cmF4.5ドブにナグラータイプ6-13mm(約140倍)をつけて、オレンジ色のエータ・カリーナ星を見ていると、達磨状の星雲が周りに見えました。 巨大なエータ・カリーナ星雲の中には、エータ・カリーナ星のすぐそばに鍵穴暗黒星雲がありますが、その暗黒星雲の丸い穴を時計の12時方向、他の端を6時方向とすると、達磨のやや暗くて小さい頭の部分が2時方向、やや明るくて大きい胴の部分が8時の方向です。 星雲部分の色は、エータ・カリーナ星の鮮やかなオレンジ色よりは少し薄く、熟れていない柿の実の色に似ているように感じました。
同40cmドブに、笠井トレーディングBS双眼装置とテレビュー2倍延長補正レンズ、それからツアイスA10mm(約360倍)をつけて見ると、星の明るさが減少するので、星雲の形状が非常に見やすくなり、また透明感も増しますので、達磨やドラえもんよりは、ドラミちゃんかプランクトンのクリオネのようなイメージです。 海外ではHomunculus Nebula(小人?星雲)と呼んでいる例があるようです。 鍵穴暗黒星雲から遠い側の大きい胴の部分の中の一部、胴の中心よりやや西よりの部分が少し暗く抜けて見えます。
日本に戻るまで、ハッブル宇宙望遠鏡の写真を見ることができなかったので、それと比較して詳しく観察できなかったのが残念です。
日本に戻って、自分の眼視でのイメージに一番近い絵をインターネットで探してみたところ、ESO3.6mにシンチレーションの補償装置を付加し、さらにコロナグラフのような方法で撮像した写真
http://www.ls.eso.org/lasilla/Telescopes/360cat/adonis/images/adonis_eta.jpg
アマチュアの写真でこの星雲を表現したものは見つけられませんでした(単に探すのが下手なだけかもしれませんが)。 この爆発後の発光星雲は中心星が明るいので、写真撮影が難しいのでしょうか?
見かけのサイズは12秒角×18秒角らしいです。
池さんのホームページ「眼視による星雲星団の世界」 http://www.jupiter-jp.net/ike/index2.htm N3372 のページによると、彼が豪州で25cm反射望遠鏡で観測したとき、「この星雲の中心星であるη CarがBに見えている恒星です。高倍率ではだるま状に見えるそうです。」と記されています。
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