2006-01-25

かみのけ座の銀河群BOX

この記事は冬に書いていますが、この時期は春の銀河群/銀河団を観望するのには透明度の良い冬空ということもあり最適です。残念なのは寒いことですね。

春の星座では天の川は流れていないために可視光を遮る星間物質が少なく、銀河が減光されることが無く、無数の銀河を見ることが出来ます。特にかみのけ座とおとめ座方向には銀河系からは近い巨大な銀河団が存在していて密集しています。

その中ではかみのけ座に面白い形に密集しているBoxと呼ばれるそれぞれ4つの銀河が長方形状に集まって見えている銀河群があります。別名ではHickson61と呼ばれていて、楕円銀河1つと渦巻銀河3つとで構成されます。面白いのは見かけ上ですが、長方形に並んでいてそれぞれ光度が揃っていることでしょうか。

Ninja-400で観望するとNGC4169, NGC4174, NGC4175は割とすぐ分かりますが、NGC4170はエッジオンの棒渦巻銀河ですが、面積が大きく、空の状態がかなり良くないと確認するのは難しい存在です。この季節ですと富士山新五合目は雪や凍結で閉鎖されていますが、西臼塚駐車場や粟倉駐車場ではボーッとした姿さえ見ることも出来ません。春になり新五合目で雲海になって下界の光を遮るくらいでようやく見えてきます。

新年、南伊豆で最高の夜に観望してきましたが、ハッキリまさにDSSの写真の様に見えて感動しました。これまでNinja-320でも空がかなり良い時に4つ見れましたが、4つ見るためには口径30cmは必要だと思います。

Boxを導入するためには、いつもMel 111の一番北に位置するかみのけ座γから3度ほど西にあり、おひつじ座のような不等辺三角形のような星の並びから辿るのが一番簡単だと思います。

大口径ドブをお持ちの方にはお勧めです。

・NGC4174    14.3等
・NGC4175    14.2等
・NGC4169    13.2等
・NGC4170    13.6等

DSSによるBox
Box