2006-02-26

うみへび座の巨大銀河M83

オメガ星団やケンタウルスA(NGC5128)が南中する頃、ちょうどその北にはM83が見えています。うみへび座とケンタウルス座の境界付近にあり、メシエ天体では最も南に位置する天体です。南中高度は25°で決して高度は高くないのですが、透明度の高い夜には見ておきたい天体です。

M83は棒渦巻銀河と渦巻銀河との中間状態である銀河とされていてSAB(s)cに分類されています。距離は1500万光年であり、M83グループという銀河群に属しており、M83グループはケンタウルスAと共に16個ほどの銀河で構成されています。属している銀河は以下のものがあります。NGC 5253,NGC 4945, NGC 5102, NGC 5164, NGC 5408, ESO 381-20 (MCG-6-28-017; 1243-33), ESO 324-24 (MCG-6-30-003; 1324-41), ESO 444-84 (MCG-5-32-000; 1334-27), ESO 325-11 (1342-41), ESO 383-87 (MCG-6-30-025; 1346-35)

M83は南天の回転花火(Southern Pinwheel)と呼ばれていて、サイズも0.2°の広がりがあり、見ごたえがあります。特にオーストラリアでは天頂付近に見えるため、銀河の濃さもかなり高く、腕の見え方も含め、本家のM101を凌いでいます。Ninja-400では溜息が漏れるくらいの素晴らしさで、またフェイスオンの円形が見事です。銀河としての見ごたえはM81クラスなので、場所がわかりにくいことや、南天低いために見逃しがちですが、チェックはしておきたいですね。

・M83        8.2等

DSSでのM83
M83