2005-10-12

M1 かに星雲

おうし座のM1かに星雲です。私は、未だにカニに見えたことはありませんけど。。。

フィラメント状の構造を写すにはフィルターが必要そうですね。

今回は、かなり無理な画像処理で少し強調してみました。

M1_1

Canon EOS20Da

Canon NFD300F2.8 + Canon 2Xテレコン

ISO800 4分×3 ノイズリダクションON

中心部分を800x600ピクセルにトリミング

P2Zにてノータッチガイド

2005-09-13

おうし座のかに星雲M1

栄えあるメシエの1番はこの"かに星雲"です。割と地味な"かに星雲"を1番に選んだということはメシエが彗星と間違えないようにと始めたカタログ作りで、彗星っぽいからでしょうか。M31とかM42では彗星と間違えもないようですしね。

M1は語りつくせないほど薀蓄があるかと思います。私が知っている薀蓄を披露すると。
まずは西暦1054年に現れた超新星の残骸だということですね。昔の本では惑星状星雲となっていたりしますが、あきらかに超新星残骸です。私も古い本でこの天体を知ったのでずっと惑星状星雲だと思ってました(^^;; メシエ天体で唯一の超新星残骸ですね。
超新星の記録は中国と日本に残されており、昼間で23日間、夜間では2年間も見れていたようです。まさに典型的な客星ですね。中国では明るい新星を客星と言っていたそうです。

アカデミックな話では、その超新星爆発の残骸としてM1として知られる星雲とかに星雲パルサーと呼ばれる中性子星が爆発の中心に残されて1969年に発見されています。この中性子星は1秒間に30回転という高速で回転していて灯台のように周期的にX線を含めた電磁波を放射しているそうで、この中心星というか元の恒星は残念ながら眼視では見れそうもありません。

かに星雲自体はあの有名なイギリスのロス卿が今から150年ほど前にスケッチをしてカニの足のようにフィラメントが見れたからとのことですが、そのころから形が変わったのか、あまりカニのようには見えません。ロス卿ほどの大口径で見たことはないので、大口径だとカニ状なのかも。Ninja-400でOIIIフィルタやHβフィルタを使うとなんとなくフィラメントが見れます。筋のように見えてきます。全体の形状はラグビーボールのようですね。Ninja-400でフィラメントを見るためには透明度が良い空が必要です。ちょうどDSSの写真を淡くしたような感じに見えます。

明るいのもありSky-90でも20倍の低倍率で形が分かります。佐渡島のように見えるとの意見もありますが、それほど中央部はくびれて見えないように思います。

・M1        8.4等

2003年1月5日にこのM1の前を土星が横切る珍しい現象が見れました。ちょうど1月5日は天候が悪かったのか見た記憶はありませんが、前日に見ましたが土星がM1に比べてかなり明るく、接近した時点でM1がほとんど見えませんでした。

*参考アストロアーツ:【投稿画像集】土星とかに星雲の大接近を捉えた

DSSによるM1
M1
右端はフィルムの端が写ったもの

この記事は本当はふねさんのネタだと思いますが、ふねさんの薀蓄をぜひぜひお願いしますm(__)m