2005-12-21

くじら座NGC247

この銀河は秋の天体になりますが、晩秋から冬にかけて夕方にでも見ることが出来ます。有名な天体であるちょうこくしつ座のNGC253の北で、くじら座のβ(Deneb Kaitos)との間にあり、βからは3度ほど南に位置します。

銀河自体は9.1等級*と明るく、すぐ発見できるかというと、大きく淡いために空が良くないとまったく見つけることも出来ない不思議な銀河です。面積あたりの光度が低く、そもそも銀河そのものもまばらな感じがあるのだと思います。実際、富士山周辺では西臼塚や新五合目では南天が沼津市、富士市等の光害でなかなか見つけるのは難しく、大口径ドブソニアンが必要となります。逆に空がよいところでは口径5cmの双眼鏡でもすぐ分かります。空のよさを見るバロメータに使えますね。淡くてなかなか発見できないために、初めて見たときには淡く大きいのに吃驚して感動しました。

・NGC247    9.1等*
                    *MegaStar表記

この天体は、NGC253を含めたちょうこくしつ座銀河群に属しており、我々の銀河系を含めたローカルグループのすぐ隣の銀河群となります。距離は750万光年で深宇宙のスケールからすると、すぐ近くの銀河となります。

DSSによるNGC247
Ngc247

2005-10-10

くじら座M77

くじら座の首のあたりにある明るい銀河です。このM77の周りには銀河団というより、かなり銀河が見えていて、さながら春のおとめ座銀河団のようです。M77はメシエが1780年12月17日にカタログに載せたのですが、その前にPierre Me'chainという人が10月29日に最初に発見しています。

M77は渦巻銀河((R)SA(rs))なのですが、Ninja-400では楕円銀河のように見えます。腕が淡く広がっているため、滲んだ感じはありますが、腕とは見えません。あの有名なロス卿は渦巻銀河14のリストの中の一つに加えていて、口径1mくらいあると渦状に見えるのかもしれません。

この銀河はセイファート(Syfert)銀河タイプ2に分類されています。中心核の活動が活発で明るくクエーサーまでは行かないもののかなり活動的な銀河のようです。明るくて丸いだけの銀河という印象ですが、研究対象としては面白い天体のようです。

DSSによるM77
M77
 

2005-08-15

くじら座の惑星状星雲 : NGC246

RA: 00h 47m 03s
Dec: -11°52' 17"

Size: 4.1 x 4.1
10.9等、中心星11.9等

大きくていびつで、ところどころ擦れていて、見ていて飽きない変な形です。

少し淡いので倍率を上げ過ぎると複雑な構造が見えなくなってしまいます。比較的大きな惑星状星雲ですので、倍率はそこそこで抑えて、300倍程度止まりにすると良いと思います。

いびつな構造を見ることができます。ちょっと見ではところどころに穴が開いたような感じに見えました。

ngc_246