2005-10-06

こぎつね座 M27(写真)

05年9月3日、富士山富士宮口新五合目で撮影。

赤と青のフィラメントの具合や恒星の散らばり方がビー玉のようできれいです。

050903_m27_5minx6_1

NFD300mmF2.8L+純正FD-EOSコンバータ(x1.26倍、378mm)+EOS20Da
感度:ISO800 絞り:F4 露光:5MINx6枚コンポジット
ピクセル等倍で600x400pixelにトリミング

2005-09-24

メデューサ星雲Abell21

ふたご座とこいぬ座の境界近くにある大きな惑星状星雲です。写真で取った形状がまるでメデューサの髪のようなのでメデューサ星雲と呼ばれています。髪の毛状なためだと思います。Ninja-400で見た場合は髪の毛というよりも薄い三日月状です。空さえ良ければノーフィルタでもかろうじて存在は分かりますが、OIIIフィルタは欲しいところです。
OIIIフィルタで見ると暗い背景の前にボーッと三日月状の天体が広がります。幽玄な雰囲気ではあります。

導入はいつもこいぬ座β(Gomeisa)から北上して入れています。3つの星が南北に並ぶのが目印です。

DSSによるAbell21
Sh2274

2005-09-13

オリオン座μのすぐ傍にある惑星状星雲Abell12

オリオン座の右肩(向かってなので左のほう)のベテルギウスの左上の星であるμのほんのすぐ傍28"のところにある惑星状星雲です。13.9等と暗く輝星の傍なので確認するだけでも大変です。

Ninja-400ではOIIIフィルタを付けてかなり300倍以上の高倍率にすると輝星の傍で丸く淡くAbell12が可愛く見れます。スパイダー等の光芒に邪魔されないように注意が必要です。初めて見たのはもう3年ほど前でしたが、ちょっとした感動でした。

とにかく導入が超簡単なことと形状が丸く見えて面白いことから、お勧めです。どうしてもシーイングと透明度のよさが求められます。秋から冬に掛けてのしばれるくらいの寒い夜にいかがでしょうか。

・Abell12        13.9等    37"

DSSによるAbell12
Abell12

2005-08-31

こぎつね座 M27(スケッチ)

先日のふねさんの投稿でのおすすめとは違って、小口径・低倍率・ノーフィルターでのM27です。
横方向への広がりははっきりしませんが、縦横にムラのある円形であることはわかります。
スケッチではやや先入観があるのか、横方向にだいぶ広がって描かれていますね。(^_^;

m27
(スキャンした鉛筆画をフォトショップで階調反転)

ビクセン シャトルスコープ80s(口径80mmF6)+ LX-21mm(天頂プリズム併用)
2004.10.17, スターフォレスト御園

2005-08-28

こぎつね座の惑星状星雲 : M27 : アレイ状星雲

昨夜、富士山の七曲駐車場にFさんご家族、安田さんと出かけて、ちょうどこの対象を見てきました。Fさんはこの対象を一眼デジカメで撮影されていました。

折から、ちょうど入手したての安田さんの新兵器のファーストライト、私は入手後初遠征の微動付き経緯台に125mm屈折を載せての3者3様のM27観望でした。

余りに有名だから座標などのデータを割愛します。

125mmで114倍の倍率で見ると、よく目にするダンベル状に見えます。
ところが、安田さんの40cmで見ると、ダンベル状の部分の1.5倍くらい大きくダンベルの持ち手に垂直方向に楕円状に伸びる光芒がやけに大きく目に付く。
一眼デジカメだと、ダンベル状の部分は斑に赤からピンク色の色が付いて写り、楕円状に伸びる光芒はダンベル部分とは異なる色をして写っていた。

このように、口径によってか、あるいはフィルターによって見え方は著しく異なります。
この星雲の中心星はいったいどれなのかと探し回ったことがありますが、余りにたくさんの星が星雲に埋もれて見えていて、どれが中心星なのか皆目見当がつきません。

ちょうど今の季節は天頂近くにあるこの対象がとても綺麗に見える時期と思います。
皆さんも一度、フィルターを変え、倍率を思い切って高倍率にするなど、これまでのこの対象との付き合い方をひとつ変えてご覧になってはいかがでしょうか?。

m_27

惑星状星雲の楽しみ方

これまで、自分の37cmドブソニアンで見えた惑星状星雲を中心に夏~秋の見ごろな惑星状星雲をおおむね網羅して紹介してきました。

ここでは、一度、惑星状星雲について整理して、惑星状星雲の楽しみ方(私の事例)を紹介させていただきます。

惑星状星雲を好きになった訳

ちょうど20年近く前にマゼラン雲に超新星1987Aが現れました。その数年後にはその超新星の残骸の回りに明るいリング状の星雲が形成されていることがハッブルの望遠鏡などで発見され、確認されました。ちょうど、ハレー彗星の地球接近の後、見るべき対象を見失ってしまった自分にとっては超新星の発見やその残骸に発見されたリング状の星雲はとても印象に残っています。

その後しばらくは明るい超新星が発見されるたびに、その光度観測を行うようになりました。昔、高校生の時に変光星の観測を集中して行っていた経験があることから、昔を思い出しながら、楽しい日々を送っておりました。

そんな折、少しでも暗い超新星を見たいと思うようになり、それまで使っていた13cmの反射望遠鏡を手放し、21cmの反射望遠鏡を手にします。ニュートン式反射からカタディオ系反射にしたことで高い倍率が手軽に得られるようになり、より暗い星を見れるようになりました。そこで出会ったのが惑星状星雲です。

超新星爆発とは直接関係ありませんが、リング状の星雲という点では似たような対象だったと思います。しかも、惑星状星雲を見るのに適したフィルターの存在を知り、それを手に入れて見た惑星状星雲の姿はそれまでのノーフィルターで見る惑星状星雲の姿とはかなり異なっていました。有名なM27を見ると、その姿はそれまで写真で見ていたダンベルの姿とは様相が大きく異なっていました。ダンベルの持つ部分に垂直方向にボーっと錘の部分の大きさよりも大きく光芒が伸びているわけです。その時の驚きは忘れられないものとなりました。

これまで紹介してきた惑星状星雲の多くは明るさが10等よりも暗いものです。これらの姿をフィルターを通してもう少しはっきり見たいと思い始めてドブソニアン望遠鏡の入手に至ります。それから見る惑星状星雲は後に紹介する中心星も見え始め、それまでの惑星状星雲観望の趣とかなり異なってきました。写真を撮影する趣味を持っていない故に、紹介する惑星状星雲は全て眼視での観望対象としてのご紹介です。

惑星状星雲の見方(私の事例)

惑星状星雲を見る時には次の2つの点に注意が要ります。
1.  惑星状星雲の波長を通す、バンドパスフィルターを付け、コントラストを上げて観望する。
2.  できる限りシーイングの良い時に、でき得る限り倍率を上げてみる。

私の場合には37cmドブで7mmアイピースに2倍バローをつけて、476倍で見ることが多い。
ファインディング用アイピースは12mmですので、278倍となります。シーイングの悪い時にはその半分(バローレンズを外して)の139倍で見ることが多い。ちなみに、シーイングが悪い時には、例えば91cmの望遠鏡をもってしてもM57の中心星を見ることはできませんでした。その時の倍率はおよそ300倍とおうかがいしました。

中心星を見るには大抵の場合には300倍程度の倍率では見えず、500倍近くの倍率にしないと見えない。したがって、倍率を余り上げられないようなシーイングが悪い時には中心星を見ることはほとんど無理なことが多いので、さっさと他の対象を見るように諦めをつけるのが肝心。

低倍率でも楽しめる、あるいは低倍率でないと見えないようなM27NGC7293以外ではそもそも本体の大きさが1'も無い対象が多いわけだから、惑星と同様あるいはそれよりも小さいわけなので低倍率で見てもその構造はもちろんのこと、中心星を見ることはほとんど無理。細かな構造を楽しめるのは惑星を見る時と同様にかなり倍率を上げて見るのが良い。露出オーバーになった写真と比べると眼視の方が細かく見えていることに気付くのは惑星観望と似たような部分があります。紹介するのに使う星図はDSSからのものなので、特に明るい惑星状星雲の場合には露出オーバーとなっていて本体の複雑な構造はほとんど写し出されていないと思った方が良い。

惑星状星雲の生い立ち

惑星状星雲の生い立ちに関しては様々な文献があるので、詳細を記述するのは避けさせていただきます。

多くの惑星状星雲の実際の大きさは直径およそ数光年程度です。中心星はもとは太陽質量の0.5倍~4倍程度の重さの恒星でした。それが進化する過程で外側の水素が燃え尽きる前に、中心部のヘリウムに火が付き、炭素や酸素を作り始めますが、この質量では炭素や酸素に火が付くことはなく、ヘリウム燃焼シェルができた段階で,赤色巨星化します。この赤色巨星時代に外層大気をゆっくりと放出し、惑星状星雲の元を作り出します。その後、元の恒星は炭素と酸素ばかりで大部分のコアが白色矮星へと縮小してしまいます。

この白色矮星からの紫外線放射を受けて、放出された外層大気が照らし出され惑星状星雲として見えると言われています。

最近の観測ではこの最後の段階での大気放出が球シェル状(球対称)ではなく、双極流的に、2方向にジェット流のように放出されると考えられる事例が多く見つかっています。例えば、M2-9M76NGC6302CRL2688などの砂時計状(バタフライ状)の惑星状星雲です。

これからの惑星状星雲観望

このような見るのにはかなり辛い思いをしないと見えないような惑星状星雲ですので、一般に紹介されていないものが多いのが実情です。しかし、意外に見易かったり、ドブソニアンをお使いの方であれば余り使うことがない倍率かもしれませんが、口径(mm)の1倍~2倍というチャレンジャブルな倍率とフィルターを駆使することでハッブルが映し出すような惑星状星雲を自身の眼で見ることができます。ということで、まだ見たことのない対象を含め、まだまだ私の惑星状星雲観望は続くと思います。何せ,カタログ上は1,600個ほど見つかっているそうですから。さらにはつい2年ほど前に惑星状星雲が形成され始めたもの(V838 Mon)まで発見されており、ドブソニアンを使いこなせる間中楽しませてくれるものと思っています。


2005-08-26

わし座のダイヤモンドリング星雲 : Abell 70、PK38-25.1

Magnitude: 14.3
RA: 20h 31m 34s
Dec: -07°05' 49"

Size: 0.7 x 0.7
Diamond Ring の愛称があります。星雲の北側の辺が明るいのでこのような名前が付けられたものと想像します。
中心星は18.3等だから写真では写っていますが、見えないでしょう。
近くに明るい星が無いので、見つけるのは大変かも。僕もまだ見たことがありません。ダイヤモンドリングは皆既日食だけのものと思っていたので、興味津々です。ただし、明るさが37cmの極限に近いので見つけられるかどうか不安です。見たことがある人の話を聞いたことが無いので、何とか自分で見なくてはと思います。

abell_70

ペガスス座の惑星状星雲 : NGC7094

Magnitude: 13.4
RA: 21h 36m 53s
Dec: +12°47' 22"

Size: 1.6 x 1.6
中心星 13.6 等

星図中、中央の星の周りにとても淡く、1'強の円状に写っています。
中心星は間違いなく見えるのですが、星雲部分を見るにはFilterが必須でしょう。

M15の2°ほど東なので、場所と中心星を見つけるのは容易です。

M15の中にある惑星状星雲にチャレンジした後はこちらで骨休めをして見ましょう。

ngc_7094

ngc_7094n

はくちょう座の惑星状星雲 : Humason 1-2(Hu1-2) 、PK 86-8.1

Magnitude: 12.7
RA: 21h 33m 07s
Dec: +39°38' 21"

Size: 0.1 x 0.1
中心星 13.3 等

M27を小さくしたようなBipolar Planetary です。僕は未だ見たことが無いのですけど、中心星も見えるそうです。
近くに明るい星が無いせいで、とても見つけにくいでしょう。

humason_12

2005-08-24

エリダヌス座の惑星状星雲 : NGC1535

Magnitude: 9.6
RA: 04h 14m 16s
Dec: -12°44' 20"

Size: 0.8 x 0.8
中心星 12.2 等

とても明るくて大きくて中心星も見やすい惑星状星雲の一つです。
中心星と思ってきているのが実は中心星ではなく中心部の単に明るい部分だったらどうしましょ。迷うときには思い切り倍率を上げて確認するのが中心星を見るときのコツです。また、惑星状星雲自体も小粒のものが多いので、見るときには200倍以上かけるのが普通と思ってみると良いと思います。シーイングが良いときにはもっと倍率を上げて300倍以上で見るようにしたら濃淡や中心星の存在や諦めていた構造が見え始めます。

これだけ明るくて美しく、中心星も楽しめる惑星状星雲って少ないと思うのですが、愛称も無く、割と知られていませんよね。どうしてでしょうね?。もっと啓蒙活動しなくちゃいけないのでしょうかね?。多くの写真が露出オーバーで、構造が分かるような写真になっていませんが、同心円状濃い部分(ドーナツ部)と薄い部分があって結構いける対象だと思うのでした。

Kimata さんからのお知らせで、Cleopatra's eye(クレオパトラの瞳) という愛称があるとのことでした。

ngc_1535

2005-08-23

ぎょしゃ座の惑星状星雲 : IC2149

Magnitude: 10.6
RA: 05h 56m 24s
Dec: +46°06' 19"

Size: 0.6 x 0.6
中心星 10.5 等

割と簡単に中心星を見ることができます。この辺りには余り惑星状星雲が無いので、貴重な存在。倍率を上げて見ると、落花生のように少し伸びた楕円形であることが分かります。
また導入もMenkalinanの直ぐ傍なので超簡単でしょう。

ic_2149

2005-08-22

オリオン座の惑星状星雲 : NGC2022

Magnitude: 11.6
RA: 05h 42m 06s
Dec: +09°05' 12"

Size: 0.7 x 0.7
中心星 15.2 等

とても可愛らしい形なんだけど、中心星は見えなかった。
オリオン座のベテルギウスとメイサのちょうど中間くらいで探し易い位置ではあるけど、フィルターを付けて探さないと見つけることはできない。

ngc_2022

2005-08-21

おうし座の惑星状星雲 : NGC1514

Magnitude: 10.9
RA: 04h 09m 17s
Dec: +30°46' 35"

Size: 2.2 x 2.2
中心星 9.4 等

とても明るく、大きく、中心星も楽しめる惑星状星雲です。

惑星状星雲で有名な対象ではないのですが、何故有名にならないのか不思議なくらいに比較的小さな口径の望遠鏡でも楽しめる対象です。クリスタルボールというような細かな構造までは見えませんでした。

Crystal Ball Nebula の愛称があります。

ngc_1514

ペルセウス座の惑星状星雲 : IC351

Magnitude: 11.9
RA: 03h 47m 33s
Dec: +35°02' 50"

Size: 0.3 x 0.3
中心星 15.0 等

明るい惑星状星雲です。倍率を上げても構造は見えてきません。また、中心星も見えてきません。ただし、この辺りを見るときの気候が悪いのかシーイングの良い晩にめぐり合ったことが無いので、もっと倍率を上げると何かが見えてくるのかもしれません。

ic_351

ペルセウス座の惑星状星雲 : IC2003

Magnitude: 11.4
RA: 03h 56m 22s
Dec: +33°52' 32"

Size: 0.3 x 0.3
中心星 15.3 等
すぐ南西(18")に12等星の恒星があります。

明るく綺麗な惑星状星雲です。小さいせいか構造まで良く見えません。もちろん中心星は見えたことがありません。

ic_2003

2005-08-19

きりん座の惑星状星雲 : NGC1501

Magnitude: 11.5
RA: 04h 06m 59s
Dec: +60°55' 17"

Size: 0.9 x 0.9
中心星 14.4 等

星雲自体が淡いせいか、中心星は比較的見易い方だと思います。太いリング状ないしは、中心だけが抜けたような形に見えます。その抜けたところに中心星が見える。

ngc_1501

カシオペヤ座の惑星状星雲 : IC289

Magnitude: 13.2
RA: 03h 10m 19s
Dec: +61°19' 03"

Size: 0.8 x 0.8
中心星 16.8 等

綺麗な円形です。中心星、写真では綺麗に写っていますけど、この明るさじゃ見えませんね。

ic_289

2005-08-18

ペルセウス座の惑星状星雲 : M76 小あれい星雲 NGC650

Magnitude: 10.1
RA: 01h 42m 18s
Dec: +51°34' 17"

Size: 3.1 x 3.1

こぎつね座のあれい星雲M27を小さく暗くした感じの星雲。1780年にドイツのメシャンが発見したもので、メシエも同じ年に見ている。中心星は17等星で、この星から発せられる紫外線によって輝いている。距離 8180光年とのこと。写真などで見ると双極ジェット風の姿をしているけど、眼視ではそこまでは見えたことが無い。双極ジェットの解説の時には必ずといって良いほど引き合いに出される対象だから眼視で、もう少し見えてくれると良いのですけど。さそり座のNGC6302の方がM76よりも双極ジェットの感じを強く受けます。

messier_076

アンドロメダ座の惑星状星雲 : NGC7662 Blue Snowball 青い雪だるま

Magnitude: 8.3
RA: 23h 25m 54s
Dec: +42°32' 08"

Size: 0.6 x 0.6

青い雪だるまという愛称で有名なNGC7662です。

30cm以上で500倍くらいの倍率で見ると、二重のドーナツ構造のような感じが見えてきます。雪だるまという表現よりはふわふわボールという感じがします。
真ん中が少し周囲よりも暗い様子が見えると思います。

とても明るいので、色も緑っぽい青に見えると思います。秋の惑星状星雲はこれからスタートでしょう。

ngc_7662

2005-08-15

みずがめ座の惑星状星雲 : NGC7293 : らせん状星雲 : Helix Nebula

RA: 22h 29m 38s
Dec: -20°50' 11"

Size: 17.6 x 17.6
7.3等、中心星13.5等
らせん状星雲・Helix Nebula
いわずと知れたですね。とても大きいのですが、眼視では淡いためにフィルターを付けて部分部分を拡大しつつ視野を動かしながらご覧になるとその細部が複雑なんだって分かってきます。眼視では中心が抜けたように見えるのですが、写真では中心部にも薄く見えるという点も写真とは違う感じ方になるのでしょう。惑星状星雲は思い切り倍率を上げても銀河ほど見えにくくならないので、躊躇せずに倍率を上げてみることをお勧めします。(表面輝度は大抵かなり明るい)

ngc_7293

みずがめ座の惑星状星雲 : NGC7009 : 土星状星雲

RA: 21h 04m 11s
Dec: -11°21' 47"

Size: 0.6 x 0.6
8等、中心星11.5等
土星状星雲 Saturn nebula
明るくって直ぐに見つかります。比較的低倍率でも土星の輪にあたるヒゲの部分が見えます。拡大してもこのヒゲは消えないので拡大してみると、いかにも土星状って感じが伝わってきます。青い感じが見えるのも本体が明るいおかげですね。土星は青くないからその点で惑星状星雲の色は独特ですね。

ngc_7009

くじら座の惑星状星雲 : NGC246

RA: 00h 47m 03s
Dec: -11°52' 17"

Size: 4.1 x 4.1
10.9等、中心星11.9等

大きくていびつで、ところどころ擦れていて、見ていて飽きない変な形です。

少し淡いので倍率を上げ過ぎると複雑な構造が見えなくなってしまいます。比較的大きな惑星状星雲ですので、倍率はそこそこで抑えて、300倍程度止まりにすると良いと思います。

いびつな構造を見ることができます。ちょっと見ではところどころに穴が開いたような感じに見えました。

ngc_246

へびつかい座の惑星状星雲 : NGC6309 : BOX Nebula

RA: 17h 14m 04s
Dec: -12°54' 37"

Size: 0.3 x 0.3
11.5等 、 中心星 14.4等
Box nebula
て さんのお誘いに乗りまして、ご紹介です。なぜBoxと呼ばれるのか分からない。

倍率を上げて見ても写真のようなひげは見えないし、ヒゲが見えたとしてもひげとBoxの関係が分からない。長方形っぽく見えるのですけど。中心星を見たことは有りません。ただ、倍率を上げると南北に少し濃さが違う構造が見えてきます。どっちが濃かったか忘れました。(^^ゞ
M2-9 バタフライの直ぐ傍ですよね。

ngc_6309

2005-08-14

白鳥座の惑星状星雲 : PK 93-2.1 : m1-79

RA: 21h 37m 00s
Dec: +48°56' 00"

Size: 0.6 x 0.5
13.2等

つい先日、惑星状星雲のMLで綺麗な写真の公開があったばかりで、
http://carl_9.tripod.com/m_1-79.html
見たことが無いので、ぜひこの機会に見ておきたいと思いました。

これも、魅惑的な対象が多い白鳥座とケフェウス座の間辺りにあります。
散開星団M39と1°も離れていないのでM39を見つけれるのでしたら楽勝かと思います。

淡そうですのでフィルターをつけて探した方が良さそうです。
pk93-2

ペガスス座の惑星状星雲 : Jones 1

RA: 23h 35m 00s
Dec: +30°30' 00"

12.1等
Size 6'+5'
NGC 7293 Helix よりも淡い。かなり大きいがドーナツ状には見えない。ドーナツの北1/4と南1/4がそれぞれ辛うじて見える。フィルターをつけて視野を少し振る感じでないと見つけられないかも。写真でも同様だと思います。

DSSではほとんど写っていないので、実際にどの辺りに見えるかをファインディング用星図としてつけました。ピンクのボヤッとした辺りに見えます。最初は僕の37cmでは見えなくて、安田さんの40cmで見えた後に、場所が分かって、僕のでも確認できました。フィルタ無しでは全く見えませんでした。

jones_1




















jones_1_finder

2005-08-13

ケフェウス座の明るい惑星状星雲NGC40

明るい惑星状星雲です。視直径も1'はあります。見ごたえのある惑星状星雲ですね。中心星は11.5等なので見えかどうかは忘れましたので、今度確認してみます。

・NGC40   10.7等

赤緯が高い(大きい)ため、年間で楽しめます。

NGC40

はくちょう座の惑星状星雲 : NGC 7027

RA: 21h 07m 02s
Dec: +42°14' 12"

Size: 0.9 x 0.9
8.5等ととても明るいので直ぐに見つかります。

ngc7027

こぎつね座の惑星状星雲 : NGC6842

RA: 19h 55m 02s
Dec: +29°17' 23"

Size: 0.9 x 0.9
13.1等、中心星16.0等

割と大きな惑星状星雲です。1°ほど西に散開星団 : NGC6834があります。
有名なM27を見たあとに立ち寄ってみては如何でしょうか?

ngc_6842

2005-08-11

白鳥座の惑星状星雲 : NGC6826 まばたき星雲 Blinking Nebula

RA: 19h 44m 48s   
Dec: +50°31' 32"

Size: 0.6 x 0.6
中心星10.4等

Blinking Nebula と呼ばれています。
白鳥座の惑星状星雲の中では一番見栄えがある対象と思います。
ngc6826

白鳥座の惑星状星雲 : m1-92

白鳥座の惑星状星雲です。

RA: 19h 36m 18s   
Dec: +29°33' 00"

size 0.1'×0.3'
11.7等
Footprint Nebula (mはMinkowskiの略です。)

m1-92

白鳥座の惑星状星雲 : NGC7008

RA: 21h 00m 33s   
Dec: +54°32' 38"

size 1.4'

二つの明るい星がくっついていて中心星も12.3等と比較的明るく見えます。
Fetus Nebula と呼ばれています。

写真でもよく見かける対象ですね。
天頂近くを通るのでドブソニアンや経緯台では探しにくいかも。

ngc7008

へびつかい座の惑星状星雲 : NGC6572

RA: 18h 12m 06s   
Dec: +06°51' 15"

size 0.3'

とても明るい惑星状星雲で、8.1等です。
中心星は13.6等ですが、本体が明る過ぎて中心星を見たことはないと記憶しています。記憶力が劣化しているかも。(^^ゞ

Emerald Nebula と呼ばれており、とても綺麗な青色(写真)。

ngc6572

ヘルクレス座の惑星状星雲 : IC4593

RA: 16h 11m 44s   
Dec: +12°04' 19"

ヘルクレス座のこじんまりとした惑星状星雲です。
比較的明るく 10.7等、中心星も明るく 11.0等で良く見えます。
size 0.7'
White-Eyed Pea Nebula と呼ばれているようです。

このような中心星が良く見える対象は少ない気がします。

ic4593

2005-08-09

白鳥座の惑星状星雲 CRL2688 : Egg Nebula

21h 02m 18.7s
+36°41' 38"


白鳥座に比較的最近(1996年)発見された惑星状星雲です。
14等級で、距離は3,000光年

ハッブルの写真で一躍有名になりました。

Butterfly Nebulaと良く似ています。
egg_hubble

crl_2688

2005-08-07

こと座の惑星状星雲 : M57 環状星雲・リング星雲

こと座の惑星状星雲 : M57
超有名なので今さらなのですけど、検索対象に引っかからないのもおかしいことだし、知っているようでほとんど知らないこと座の惑星状星雲を題材に少し勉強しなさいよ、とは、安田さんの教え。(^^ゞ

8.8等、距離2,600光年。86"x63"

中心星15.3等

シーイングが良い時に37cmでおよそ500倍の倍率でOIIIフィルターをつけて中心星を見ることができました。シーイングの影響をかなり受けるので、倍率を500倍にしたから見えるというようなものではありません。じっと見ていると、ほんの時折キラリと光るのが見える、そんな感じの見え方がM57の中心星の見え方です。ちなみに91cm望遠鏡で見せていただいたときには中心星を見ることはできませんでした。
リングの中に幾つかある星は中心星よりも見易くてすぐに幾つか見つけることができます。

すぐ傍に、銀河も写真では写っているので、今度見たときには見ようと思いつつ、いつも忘れてしまいます。(^^ゞ

 ハッブル望遠鏡が撮影した惑星状星雲 M57
2002-28-l-web_print


ファインディングチャート

m57

2005-08-05

いるか座の惑星状星雲 : NGC6905

いるか座の惑星状星雲 : NGC6905
中心星は15.7等で、見えたことがありません。
写真ではくっきりと写るようですね。綺麗な惑星状星雲です。

Equatorial 2000:
RA: 20h 22m 23s   
Dec: +20°06' 18"

size 1.2'
11.1等

ngc_6905

こと座の惑星状星雲 : NGC6765

こと座の球状星団M56から1°ほど西にある惑星状星雲です。
Equatorial 2000:
RA: 19h 11m 06s   
Dec: +30°32' 47"

size 0.7'
12.9等
いびつな形です。M56を見たら、すぐ西にあるのでこちらもどうぞ。淡いのでお見逃し無いよう、フィルターを付けたほうが良いと思います。
フィルターを付けたら直ぐ近く(4°ほど西)のM57までそのまま移動しましょう。
ngc6765

下は、上の視野をクローズアップしたもの。

ngc6765_rs

2005-08-04

ペガスス座の球状星団 : M15 の中にある惑星状星雲 : PEASE1

ペガスス座のM15は綺麗な球状星団の一つですが、この中に惑星状星雲 Pease 1があります。これは、いくつか球状星団の中にある惑星状星雲のうちでは一番見つけやすく綺麗な一つでしょう。

37cmで300倍前後、フィルターを付けて最初に見つけるには30分以上かかりました。
2度目以降は直ぐに見つけられるようになりました。というぐらいに比較的見やすい対象です。

Equatorial 2000:
21h 29m 59s 
+12° 10m 27s

HSTの写真の上部左寄りに見えるピンクのまゆ状がPiease1です。
2000-25-a-large_web

いて座の球状星団 : M22 の中にある惑星状星雲 : GJJC1

皆さんも一度は望遠鏡を向けたことがあるであろう、いて座の大きな球状星団M22
この中に惑星状星雲があることを知って以来、既に3シーズンが過ぎますが、未だに見つけられておりません。(^^ゞ
今年こそはと、鏡も洗って準備万端ですが、天候が・・・。

GJJC1
Equatorial 2000:
18h 36m 22.82s 
-23° 55m 18.3s

下の図中 、ピンクの水平線と垂直線の交点にある星がそれです。
in_m22_s

へびつかい座にある球状星団: PAL 6と隣接する惑星状星雲: JaFu 1

へびつかい座にある球状星団 : Palomar 6 とそれに隣接する惑星状星雲 : JaFu 1
球状星団としてはかなりまばらです。これに惑星状星雲が隣接していることを最近知ったので紹介しつつ自分のチャレンジ対称にしています。

Palomar 6
Equatorial 2000:
RA: 17h 43m 42s   
Dec: -26°13' 00"

JaFu 1
RA: 17h 43m 57.4s
Dec: -26°11' 52"

size 8"

まだ、見たことがありません。ということで、この夏のチャレンジ対象の一つです。


palomar_6

JaFu 1 下の図の【+】の位置
jafu_1_in_pal_6

さそり座の尻尾の球状星団の中にある惑星状星雲 JaFu 2

さそり座の尻尾にあって、導入超簡単のNGC6441の中にある惑星状星雲
JaFu 2

図の矢印の先っちょの星
まだ、見たことが無いのでチャレンジしたい対象の一つです。
jafu_2_in_ngc6441_s

2005-08-03

りゅう座の惑星状星雲 キャッツアイ星雲:NGC6543

りゅう座の惑星状星雲、愛称: キャッツアイ星雲 です。
NGC6543 0.3'×0.3'
とてもシーイングが良いときに、30cm以上の口径で、300倍程度の倍率でご覧になると、時折、キラリン、と中心星を見ることができます。M57の中心星よりは見やすいのでシーイングの良い時にはぜひぜひ狙ってみてください。ちなみに、中心星は11.3等です。中心星をご覧になる時の倍率は500倍前後が望ましい。300倍程度では見えませんでした。倍率を上げると、写真で見かけるような複雑な構造が見えてきます。いかにもキャッツアイって愛称が似合う様子を見出せたときには嬉しくなって、観望会の時には様々な奇声が聞かれる対象です。

星図のキャッツアイの左側に見えている小さな銀河はNGC6552です。
13.8等なので、キャッツアイの中心星が見えるような空の時にはなんとか見えると思います。

Equatorial 2000:
RA: 17h 58m 33s   
Dec: +66°38' 01"

ngc6543

いて座の惑星状星雲 NGC6445 と 球状星団 NGC6440

南北に僅か20'ほどの近い位置で惑星状星雲と球状星団とが見えます。
ただし、惑星状星雲はいびつで、球状星団は小粒で、少し物足りない感じです。

NGC6445 惑星状星雲 13.2等 0.6'×0.6'
Equatorial 2000:
RA: 17h 49m 15s   
Dec: -20°00' 35"

ngc_6440_and_6445

NGC6440 球状星団 9.3等 4.4'×4.4'
Equatorial 2000:
RA: 17h 48m 53s   
Dec: -20°21' 32"

へびつかい座の惑星状星雲 リング状:NGC6369

へびつかい座にある惑星状星雲です。NGC6369、中心星は見えなかった記憶があるのですが、写真ではくっきりシャッキリ写っていますね。
とても綺麗なリング状です。リングの部分に明るい星が2個あって、1個は北にもう1個は南にあって、それぞれ11.9等と12.3等なので、リングの南北部分を明るく際立てさせています。
リング自体も明るいし、真ん中の暗く抜けた部分が暗いのでかなりくっきりしたリングと分かります。この惑星状星雲の1.5°ほど西に Snake Nebula : S字状暗黒星雲が見えます。

Little Ghost

Equatorial 2000:
RA: 17h 29m 20s   
Dec: -23°45' 33"
ngc6369

2005-08-01

いて座の 惑星状星雲 NGC6818

19h 43m 58s
-14d 09' 09"
2000

NGC6818: いて座にある惑星状星雲です。9.3等級、0.8'と見やすい明るさと大きさです。
LITTLE GEM
中心星13.1等、でも、惑星状星雲本体が明るすぎて見えたことがありません。

いて座の惑星状星雲では一番見ごたえがある対象です。

南八ヶ岳の住人さんの記事を読んで、思い出したように(^^ゞ記載します。
ngc6818

2005-07-31

わし座の リング状星雲 NGC6781

わし座にある惑星状星雲:リング状星雲です。比較的大きいのですが淡いのでフィルター必須でしょう。
中心星は15.0等とありますので、大口径の方には見えるかもしれません。

19h 18m 28s

+06d 32' 25"      
2000

ngc_6781

2005-07-25

ヘルクレス座の惑星状星雲 NGC6210 PK43+37.1

NGC6210は安田さんご紹介の銀河団の直ぐ近くにありますので、銀河団の次にはこちらをご覧あれ。9.3等級で土星状に見えます。愛称: Turtle Nebula と言われるのはこのせいかも。下の星図上ではリングに相当するひげがほとんど写っていませんが、図上の上下方向それぞれにひげが伸びているのが確認できます。本体は比較的明るいのであまり口径が大きくなくてもご覧になれます。ひげは見えにくいので倍率を上げてフィルターを付けてご覧になると良いです。

16h44m29.43s
23d47'59.64"

ngc6210

2005-07-24

へびつかい座のButterfly Nebula M2-9 PK10+18.2

M2-9 Butterfly NebulaはHubbleの写真でとても有名になりました。
双極ジェットの惑星状星雲ですね。
意外に私たちの望遠鏡でも見えます。ただ、見えるだけで、小さいのでハッブルが撮ったような写真のような綺麗なバタフライとまではいきません。棒のような姿を確認できるのが精一杯でした。

17h05m37.63s
-10°08' 32.03"

M2-9

さそり座のリング状星雲 NGC6337 PK349-1.1

さそり座に有るリング状星雲 : 惑星状星雲です。
こと座のM57との見比べだと、こちらは淡いのでとても見にくいですね。
フィルターをつけて探さないと見つからないような対象です。
12.3等ですけど、30cm以上ないと少し辛いと思います。存在を確認するのにはそう辛い思いをしないですみます。

17h 22m 15.6s
-38°29' 02''
ngc6337

さそり座の双極ジェット NGC6302 PK349+1.1

さそり座に有る惑星状星雲で双極ジェット状のものです。
Bug Nebula の愛称があります。

17h13m44.72S
-37º 06' 12.05

直ぐに見つかります。惑星状星雲向けのフィルターを付けるとさらに見やすくなります。
同じ季節に見える、M2-9、Butterfly Nebulaと見比べてあげてください。
12.8等という明るさですが、30cm以上で簡単に見えます。

虫のような写真が幾つか見つかると思いますが、フィルターを付けてご覧になるとそのまんまに見えます。大きいので見易い対象です。

これを見たら、次は同じ季節に見えるButterfly Nebula の愛称が有る M2-9
をご覧になると、こちらは双極ジェットの代表選手みたいな、その名の通りが見えます。

ngc6302

はくちょう座のくらげ星雲NGC6888

アメリカでは三日月星雲(クレセントネビュラ)と言われていますが、私にはどう見ても"くらげ星雲"に見えてしまいます。ふたご座のIC443も写真で見るとくらげっぽいですが、眼視ではこちらのNGC6888が、その薄さといい見え方といい本当にくらげです。

導入は簡単ではくちょう座の十字の要の星であるはくちょう座γから2.5度ほど南西に行ったところにあります。ただ天の川の真っ只中ですので、星が多く、ネビュラフィルタを着けていたほうが発見が容易です。淡いためか空の透明度の影響をかなり受けます。

C8(口径20cm)で初めてみたと思いますが、淡く星雲の真ん中のあたりしか見えませんでした。Ninja-400(口径40cm)では、この写真を淡くしたように見えますが、くらげの真ん中あたりは見えませんでした。

この星雲は超新星残骸だとしばらく思っていましたが、惑星状星雲だそうです。ウォルフ-ライエ星と言われるタイプの星がガスを放出しているとのこと。惑星状星雲というとM57(リング星雲)、M27(あれい星雲)などのように対称形を想像してしまいますが、これは歪ですね。

とにかくこれからのシーズンでは天頂近くに昇ってきますので、お勧めの天体です。私のほうは小口径でもチャレンジしてみようと思います。

NGC6888