RA: 23h 35m 00s
Dec: +30°30' 00"
12.1等
Size 6'+5'
NGC 7293 Helix よりも淡い。かなり大きいがドーナツ状には見えない。ドーナツの北1/4と南1/4がそれぞれ辛うじて見える。フィルターをつけて視野を少し振る感じでないと見つけられないかも。写真でも同様だと思います。
DSSではほとんど写っていないので、実際にどの辺りに見えるかをファインディング用星図としてつけました。ピンクのボヤッとした辺りに見えます。最初は僕の37cmでは見えなくて、安田さんの40cmで見えた後に、場所が分かって、僕のでも確認できました。フィルタ無しでは全く見えませんでした。
NGC7331を書くとすると次はステファンの5つ子(Stephan's Quint)を書かないわけにはいきませんね。Hickson92とも呼ばれていて重力で関係する銀河が4つ近接しています。全天でもそこそこ明るい銀河が4つも集まっている例は少ないです。NGC7320はたまたま同一方向に見えているだけで、後の4つとも縁もゆかりも無いそうです。
各天体の等級は以下のとおりです。
・NGC7317 13.6等
・NGC7318A 14.3等
・NGC7318B 13.9等
・NGC7319 13.1等
・NGC7320 13.2等
光度としてはかなり近いものがあります。5つ子たる所以でしょうか。
私がこの天体を最初に見たのはもう9年ほど前にNinja-320で富士山須走五合目で見ました。それから何回もNinja-320で見ていますが、どう見ても4つまでしか見えずNGC7318AとBが分離して見れなかったのです。Ninja-400を購入して真っ先にこの天体を見たところ、綺麗に銀河のコアが見えて初めて5つの銀河を確認できたのです。
Ninja-320と400の口径差を初めてハッキリ確認できた天体でもあります。
今ではドブの対象としてかなり有名になりました。淡い米粒のように見えてなかなか味わいがあります。ぜひ大口径で見てみたい天体でもありますね。
ちなみにNGC7331のほんの0.5度南西に離れた場所にありますので、導入はNGC7331を見つけると意外と簡単です。透明度の良い暗い空であれば、ちょっと視野を振るだけで簡単に淡い天体が集まるボーッとした領域が分かるハズです。ぜひ200倍以上で見てみると良いと思います。倍率が高くても結構見えますし、NGC7318A,Bに分離せず5つ子には見えませんよ。
NGC7331とステファンの5つ子(青の円は0.5度の視野)
ステファンの5つ子 拡大写真
ペガスス座にある銀河です。
この天体のすぐ傍、0.5度ほど南西には有名な"ステファンの5つ子"があります。この銀河自体かなり明るく立派なもので、メシエ天体になってもおかしくないほどの天体です。等級は9.4等で、姿は超有名なアンドロメダ銀河をそのまま小さくした風です。ミニアンドロメダとでも呼びたいくらいですね。
この銀河には割りと明るい伴銀河群があり、特徴的な三角形の星の並びの傍にNGC7335(14.4等)、NGC7337(15.2等)、NGC7340(14.7等)の3つが見えます。Ninja-320で良い空であればかろうじてそらし目で見える感じで、Ninja-400ではさらに確実に見えました。
空の状態が少しでも悪くなると、まったく見えなくなるため、空の状態のバロメータに使ったりしていました。
他にも近くには銀河があるのですが、天体が暗いためか見れたことはありません。
この銀河を見るのは200倍くらいで迫力満天で見てみたいですね。まさにアンドロメダ銀河を30倍くらいで見ている雰囲気になります。