2006-02-21

線香花火状星団NGC2362

おおいぬ座τの周りを囲むように集まっている散開星団がNGC2362です。こじんまりとしていますが、星数は60個を数え4.4等のτを囲み、なかなか賑やかな様子で見れます。あたかもτを中心にした線香花火のように見えてきます。τもこの星団に属していてO型の巨星であり、周りの星団を構成する星々も青色巨星です。恒星の並びとしては三角おむすびのように見えています。

Ninja-400でこの星団を見ると倍率が高くなりすぎて、ちょっと興ざめですが、短焦点屈折で見るとτの周りに三角形のように微光星が集まり見事な眺めです。特に双眼望遠鏡での低倍率だと天の川に近いために星々の賑わいの中で、ひときわ目立ちます。倍率として30倍程度がお勧めだと思います。

DSSでのNGC2362
Ngc2362

2006-02-12

りょうけん座の見ごたえあるダブルダブル銀河NGC4631,4656

りょうけん座にある見ごたえのある銀河群です。メシエ天体でもおかしくないほど両銀河とも明るく迫力があります。それぞれお供の伴銀河がくっついていて伴銀河の重力により、それぞれの銀河が歪んでいるのも面白いところです。いつもかみのけ座のMel 111から北東に約4度ほど振るとNGC4631の細く延びた姿を見つけて導入しています。りょうけん座の銀河群ではありますが、かみのけ座に近いところにあります。

NGC4631とNGC4627のペアはArp281というHalton C. Arp博士がまとめた特異銀河カタログにも掲載されています。Arpは当時世界で最大口径のパロマ5m望遠鏡を使い、特異な形をした銀河をカタログした人です。銀河を楽しむにあたってArpの特異銀河カタログは参考になります。

NGC4631とNGC4656とも、距離は2200万光年でサイズとしてはアンドロメダ星雲クラスになります。

Ninja-400では、NGC4631とNGC4627は視野に大きく広がり、NGC4631がエッジオンなのに菱形を横に延ばしたような形をしています。楕円銀河のNGC4627の重力の影響を受けている様子が良く分かります。Sky-90でも細長く延びた姿が分かり、小口径の望遠鏡でも楽しい対象ですね。NGC4631は特徴的な形をしているので、アメリカでは"Whale Galaxy"、"Herring Galaxy"と呼ばれています。それぞれ"くじら銀河"、"ニシン銀河"になりますが、私の印象だと潮を吹くくじらが似つかわしいと思います。さらにNGC4627は"Pup"と呼ばれ、子くじらとでもいう意味でしょうか。

・NGC4631    9.8等
・NGC4627    12.5等

NGC4656とNGC4657は、さらに不思議な形をしています。NGC4656自体が歪んでいて、その端にNGC4657という小さな棒渦巻銀河がくっついているように見えています。NGC4656は等級よりは若干淡く見えており、空の状態が悪いとなかなか辛くなります。Ninja-400で見るとNGC4656の端にちいさな銀河がちょんと付いていて、その近くのNGC4656が歪んで見えて特徴的です。

・NGC4656    11.0等
・NGC4657    10.5等*
                    *MegaStar表記によるが、誤りで12等後半だと思われる

このNGC4631とNGC4656のダブルダブル銀河ですが、実際の距離も近く20万光年のほんのお隣さんの位置にあります。両方ともエッジオンというのも見ごたえがありますね。両銀河の住人とするとフェイスオンの視直径が20度もある銀河が雄大に広がっているのが見えるハズですね。このNGC4631とNGC4656も重力の影響で水素ガスで繋がっている様子が観測されています。

DSSによるNGC4631とNGC4656
Ngc46314656

2006-01-01

わし星雲IC2177

わし星雲(Gum 1)は天体写真で有名な散光星雲です。おおいぬ座シリウスの北東7度ほどのところにあります。日本ではわし星雲でわしが羽を広げた姿だとしていますが、アメリカではSeagull Nebulaと呼ばれています。

距離は1820光年で、HII領域が光っています。そのためかHβフィルタで見ると、一番濃く見えます。Sky-90にプラノキュラー30mmの組み合わせると、わしの頭部は淡いのですが、羽と胴体の部分はかなり広がってみえます。OIIIフィルタでも見えますが、バックが暗くなりすぎてHβフィルタのほうが広がりを感じます。バーナードループの明るさより若干明るく感じます。

Ninja-400では全体が淡すぎて、また星数が多すぎてバックの輝きが星雲かどうか見極められませんでした。ただしIC2177の一番南部にあるIC2177の丸い部分はOIIIフィルタやUHCフィルタでハッキリ見ることができます。

DSSによるIC2177

Ic2177

2005-10-10

アンドロメダ大銀河M31

あまりにも有名で超メジャーな天体M31です。もう生まれて何回見たかもわからないくらい定番の銀河です。たぶん小学生の頃、初めて見たんだと思います。光害が多少あってもボーッとした姿が肉眼でも見れます。

アンドロメダ銀河の観望の歴史を語るには私は知見が不足していますが、恒星の輝きではないことはすぐ分かり雲のようですので、有史以前より人間は単純な星ではないことは理解していたのではないでしょうか。記録としては10世紀にあるようです。

アンドロメダ銀河までの距離を求めたのは、有名な話ですがハッブルがウィルソン山天文台にあった当時世界最大口径の2mの反射望遠鏡で、ケフェイドなる変光星を利用して距離を推定して銀河系内の天体ではないことを証明したことですね。ハッブルの大きな成果の一つかと思います。認識を銀河系から宇宙に広げたという意味で偉大な成果ですね。

M31をどの望遠鏡で見ると素晴らしく見えるかについては種々意見があるかと思います。私も悩んでしまいますが、今まで見た姿ではFUJINON40x150EDで見た視野一杯に広がるM31かEMS双眼望遠鏡でNagler-22mmでの見かけ視野82度に広がるM31が強烈に印象に残ります。Ninja-400などのドブソニアンでは視野を大きくはみ出してしまいます。Ninja-400でM31を味わうとするとM31の中に点在する天体となってしまいます。たとえばM31の暗黒帯の複雑な様子はNinja-400ならではの見え方です。低倍率の双眼鏡や双眼望遠鏡で見るM31は淡い部分まで見えて、写真でみるM31そのものです。視野では2度ほどの広がりがあり、M32とM110(NGC205)を従え、これぞ銀河という姿でしょうか。ちなみにNinja-400では感じたことはないのですが、76cmドブソニアンでM31を見た人の話では銀河中心核はピンクに見えるそうです。一度見てみたいものですね。

Ninja-400などのドブソニアンではM31内部の球状星団を見るのも一興ですよ。DSSの写真に15.0等級より明るい球状星団をプロットしています。9個ほどあります。昔、チャレンジしたところ、以下のものを見ました。ただしG1はM31よりの離角が大きく別の記事にしています。

アンドロメダ銀河の巨大な球状星団G1

・G1              13.7等
・G213        14.6等
・Bol119      12.3等

上記は恒星のように見え、シーイングが良くなかったのもあり、G1以外は球状星団のようには見えませんでした。またシーイングの良い時にチャレンジしてみようと思います。

またM31にはKnotと呼ばれる星の密集した銀河の腕部分が見られます。有名なところではNGC206であり、天の川で言えばスタークラウドのようなものでしょう。M31は銀河系と比較すると直径が倍のサイズの銀河で、すぐ隣にある銀河ですので銀河の構造がよく分かるわけですね。

DSSによるM31クローズアップ
M31

2005-09-23

北アメリカ星雲NGC7000

はくちょう座α(デネブ)のすぐ傍にあるかなり大きな散光星雲で、天体写真の定番となっています。DeepSky天体として普通は覚えにくいNGCナンバーですが、これは一発で覚えられますね(^^)/

空の透明度が高いと肉眼でも十分見えます。肉眼で見える散光星雲は少ないのですが、その中でも最大のサイズです。他にはM42、M8、エータカリーナ星雲くらいでしょうか。かろうじてばら星雲、M17がなんとなく分かりますが、散開星団とダブって見えているので、それでボーッという感じですね。

一番、好きなのは短焦点屈折にOIIIやLPS-P2フィルタを付けて見た姿で、北アメリカ星雲の全景が視野に入りメキシコ湾の相当するあたりの暗黒星雲との境目はそれは見事です。それにしても吃驚するくらい北アメリカ南部の姿に見ていますね。他ニックネームはありえないくらいです。それにしてもオメガ星雲にしても、北アメリカ星雲にしても人間が創れないようなシュールな絵柄ですね。他にも馬頭星雲、ダック星雲など神々が意思を持って作ったそれも人間に合わせてと誤解しかねませんね。

Ninja-400でフィルタを付けてみると最低倍率でも局部のアップだけになります。やはりメキシコ湾の周りは秀悦です。またこのあたりは散開星団がダブってますので、非常に賑やかでその対比も見事です。

DSSでの北アメリカ星雲
Ngc7000

2005-09-16

プレアデス星団M45

この天体を書くのは勇気が要りますね。あまりに有名な天体で、平安時代の清少納言が枕草子の中で「星はすばる...」と詠んで、M45のことを書かれているのが日本では最初のようです。すばるの意味が縛るとか結ぶとかということだそうで、散開星団そのものの意味のようで面白いですね。

もうこの星団を初めて見たのはいつかも分かりません。たぶん小学生になるかならないころ、今よりは随分綺麗な空だった西宮市の空で見たのが最初だと思います。子供の頃はたぶん視力は3.0くらいはあったのでシャープにすばるの6つの星とPleioneも見えてました。視力は2.0までしか計れませんでしたが、2.0の環がハッキリ分かったので3.0くらいはあったのだと思ってます。ただ当時はそれほど暗いところで極限等級チャレンジをしたわけではないので、実際どれだけの星が見れたのかは分かりません。
今この年になっては6つがやっとです。

もう30年ほど前の天文ガイド誌に非常に暗い星が見える人がインタビューされていてM45の場合、55個の星々がカウントできたそうで、スケッチも残されてました。当時は驚愕でしたね。M45の範囲を広く取られてのカウントだったと思いますが、それにしても凄いと思いました。
ちなみにガリレオが彼の望遠鏡でこのM45を見て36個の星を数えたそうです。ガリレオは肉眼で6個しか見えない星々が36個も見えると驚いたそうですが、ガリレオ式で対物径が26mmと16mmの望遠鏡ではやはり厳しかったんでしょうか。

それぞれの星の名前と等級は以下のようになります。個名が付いたものだけです。

・Pleione        5.06等
・Atlas            3.63等
・Alcyone      2.88等
・Merope     4.17等
・Maia            3.88等
・Electra        3.71等
・Taygeta    4.30等
・Asterope    5.77等
・Celaeno      5.46等

またM45はどちらかというと散開星団の中で集合としてまばらな方で、1立方パーセクあたり2.8個の星があり、他の星団との比較ではM11が83個、M36が12個なのに比べるとまばらです。ただヒアデス星団のようにさらにまばらのものもありますから、散開星団にもいろいろパターンがあることが良く分かります。

ギリシャ神話としてはプレアデスの7姉妹だとされ、それでプレアデス星団とも言われています。人間のサガが爆発のギリシャ神話ですが、このプレアデスに関しては生々しい話はなくオリオンに追いかけられているだけだそうです。

このM45を観望するのは、私は双眼鏡か肉眼に限ると思っています。双眼鏡にしても7倍以下のものが良いですね。すばっている姿が倍率を上げてしまうと薄れてしまいます。高性能な双眼鏡でM45を見ているとため息が出ますね。当たり前に過ぎる超メジャーな天体ですが、たまにジックリ見るのも面白いと思います。

ドブソニアンで見る場合はMeropeやMaiaの周りの散光星雲NGC1432,NGC1435(IC349)を楽しんではどうでしょうか。淡くてなかなか気が付かないですが、低倍率で見ると特にMeropeの周りの散光星雲は確認しやすいです。さすがに色までは分かりませんが、OB型の星々の光を反射しているだけなので、OIIIやHβフィルタは逆効果です。ノーフィルタもしくはLPS-P2等の光害カットフィルタが有効だと思います。

明るい散開星団で全等級は1.2等もあります。星々が明るいだけに光学系の優秀さダメさが非常に良く分かる星団でもあります。

・M45        1.2等

DSSによるM45の写真

M45
青い円は視野0.5度

2005-09-15

カシオペヤ座M103周辺の散開星団群

カシオペヤ座のあたりには、派手な散開星団は少ないのですが、小粒でキリッとした散開星団群が揃っています。その中でも特に大好きなのはM103あたりの緻密な小さめな散開星団が集まっている領域です。

M103はこじんまりとしていて可愛らしいのですが、どちらかと言うとNGC654とNGC663のペアが気に入っています。どちらも結構星数が多く見ごたえがあります。NGC654は密集していて5'の中に60個の星々がひしめいています。一方、NGC663は16'の中に80個の星々が集まっていますが、視直径が3倍もあるのでNGC654と比較するとまばらな感じです。

DSSの写真の視野は2度ですが、その中に6つの散開星団が群れています。観望するには双眼鏡か最近流行の双眼望遠鏡が最高ですね。超広視界アイピースで最低倍率で見ると至福の世界が広がります。
このあたりは散開星団でなくとも、天の川の中ですので微光星が沢山見えて、流しているだけでも楽しい場所です。

視野2度でのDSS写真
M103
青い円は視野0.5度を表現

2005-09-14

カシオペヤ座の美しい散開星団NGC7789

NGC7789は昔、彗星捜索などで有名な天文家であるレビーが大好きな10天体に選んだほどの散開星団です。メシエ番号が付いてもおかしくないくらい立派な星団で、星数も255から成ります。構成される星々はみな11等級よりも暗く、小口径の短焦点屈折で見ると恒星には分解されず淡くみることが出来て、私はこの星団は低倍率でSky-90や双眼鏡で見るのが最も美しいと思っています。

散開星団は星数が多いほうが迫力があり、また密集しているほうがより美しさを感じます。ただユニークな星列のような並びを楽しむのも一方あり、後は明るい輝星の色を楽しむのもありますね。天の川の中や近くに散開星団は存在しますが、リッチフィールドの天の川を短焦点屈折や広視界の双眼鏡で流してみて散開星団を見出すのは非常に心地よい川下りですね。最近、広視界の双眼望遠鏡が仲間でちょっとした流行となっていますが、これらに高性能で長焦点で広視界アイピースを組み合わせると、まさに天国を飛んでいるが如しですね。

NGC7789もカシオペヤ座の天の川の中にあり、星団の周りの星々のリッチさと突出して淡く星の集まりであるNGC7789と至福のフィールドが見れます。ちなみにNinja-400で見てしまうと興ざめですので、大きい散開星団全体を楽しむのであればやはりここは屈折の出番だと思います。

NGC7789だけでなくカシオペヤ座に点在する散開星団はまさに秋の喜びの一つですね。

DSSによるNGC7789
Ngc7789

2005-09-13

オリオン座のバーナードループ

天文雑誌の読者の写真コーナーでは定番のバーナードループでしたが、最近では飽きられたのか最近減りました。
名前の由来は、ご想像のとおり天文界では有名なバーナードが1895年に写真により発見したからです。尊敬する藤井旭さんの"全天星雲星団ガイドブック"や浅田英夫さんの"星雲星団ウォッチング"ではこの星雲は眼視では見れないということが書かれていますが、透明度の良い空にHβフィルタを使うと、割と楽に見ることが出来ます。時代の進歩というか眼視の世界も日進月歩なんだと思います。

このバーナードループを見るのには、視直径が長軸のほうで7度以上もあるため、ヌケの良い短焦点屈折が最適です。Sky-90にプラノキュラ(30mm88度)アイピースとHβフィルタを組み合わせるとオリオン座の北部に回りこんでいる姿を見ることが出来ました。南のほうはM42の南緯くらいまで見れます。ただ大変淡く写真で写るM42の下あたりはまったく分かりません。

Ninja-400の最低倍率でHβフィルタを組み合わせると見ることが出来ますが、視野を大きくはみ出してしまい逆に分かりづらくなります。散開星団NGC2112のちょっと南あたりが一番濃く感じます。まずはここを入れてみて周りと比べてみると分かると思います。もちろん使うテクはそらし目です。

バーナードループ自体はもともとは超新星爆発であったのが形状からも見て取れますが、現在は超新星残骸特有のシンクロトロン放射によって光っているのではなくオリオン座の若いOB星により紫外線を受けて光っているようです。それで散光星雲に分類されます。

一度、Hβのみ通過のコンテクトレンズでも作ってオーストラリアにて肉眼チャレンジでもやりたいですね(^^)/ OIIを通すのはありますが。意味が違うか(^^;
どうしてもHβフィルタだと視野が暗くなりますので、ブルーベリーでドーピングですか。

バーナード星雲あたりのオリオン座中心部星図
Sh2276

2005-08-31

こぎつね座 M27(スケッチ)

先日のふねさんの投稿でのおすすめとは違って、小口径・低倍率・ノーフィルターでのM27です。
横方向への広がりははっきりしませんが、縦横にムラのある円形であることはわかります。
スケッチではやや先入観があるのか、横方向にだいぶ広がって描かれていますね。(^_^;

m27
(スキャンした鉛筆画をフォトショップで階調反転)

ビクセン シャトルスコープ80s(口径80mmF6)+ LX-21mm(天頂プリズム併用)
2004.10.17, スターフォレスト御園

2005-08-24

エリダヌス座の惑星状星雲 : NGC1535

Magnitude: 9.6
RA: 04h 14m 16s
Dec: -12°44' 20"

Size: 0.8 x 0.8
中心星 12.2 等

とても明るくて大きくて中心星も見やすい惑星状星雲の一つです。
中心星と思ってきているのが実は中心星ではなく中心部の単に明るい部分だったらどうしましょ。迷うときには思い切り倍率を上げて確認するのが中心星を見るときのコツです。また、惑星状星雲自体も小粒のものが多いので、見るときには200倍以上かけるのが普通と思ってみると良いと思います。シーイングが良いときにはもっと倍率を上げて300倍以上で見るようにしたら濃淡や中心星の存在や諦めていた構造が見え始めます。

これだけ明るくて美しく、中心星も楽しめる惑星状星雲って少ないと思うのですが、愛称も無く、割と知られていませんよね。どうしてでしょうね?。もっと啓蒙活動しなくちゃいけないのでしょうかね?。多くの写真が露出オーバーで、構造が分かるような写真になっていませんが、同心円状濃い部分(ドーナツ部)と薄い部分があって結構いける対象だと思うのでした。

Kimata さんからのお知らせで、Cleopatra's eye(クレオパトラの瞳) という愛称があるとのことでした。

ngc_1535

2005-08-15

NGC5128

NGC5128(ケンタウルスA)

2005年6月のオーストラリア遠征のとき撮影しました。

日本からだと75mm屈折でここまで写らないですね?

中央の赤い部分は眼視ではほとんど見えませんでしたが、写真では良く写っています。

星雲の部分をトリミングしてあります。

L_NGC5128

Canon EOS 20Da ISO800

Pentax75SDHF F.L. 500mm

直焦点 露出5分×4

Takahashi P2Zノータッチガイド

須走りからのグリーンフラッシュ画像

グリーンフラッシュネタが出たので、安田さんや舟田さんと一緒に見た須走りからのグリーンフラッシュの画像です。確か、1999年の10月ころ?

この画像は、3度目くらいの挑戦でなんとか撮影できました。

GreenFlashSubasiri

Pentax75SDHF+Nikon2×テレコン

Nikon F3

Fuji Film G400

シャッタースピード 1/2000

2005-08-14

グリーンフラッシュ

グリーンフラッシュを初めて見たのは、偶然からでした。もう7,8年前だと思いますが、秋で確か10月でした。場所は富士山須走五合目の第2駐車場でした。透明度の非常に良い夜で、ずっとNinja-320でDeepSky天体を観望して、結構疲れて撤収をしようと片付けた後、素晴らしく透明度が良く房総半島の山々までくっきり見えて下界はまさに神奈川の光害やスモッグがあるのですが、異状にくっきり見えたので視程は200kmほどはあったんだと思います。
それまではほとんど夜が明ける前に撤収していたのですが、その時はあまりの透明度の良い空と観望後の心地よい疲れで、たまには日の出でも見てみるかという余裕の気分でした。寒かったので車の中から双眼鏡で構えていました。周りには数台車が泊まっているのですが、星屋さんはぜんぜんおらずアベックばかりです。良い雰囲気を味わいにきたのでしょう。
その時の透明度の良さを表現すると、FUJINON10x70FMT-SXで見た視野で地平線が入っているのですが、なんと視野の中の空が青く見えるのです。かなり低い雲がたなびいて見えて遥かかなたの巻雲で数100kmほど先なんでしょうが、その雲が陽光を浴びて金色に輝いていて荘厳な感じでした。それが視野6度ほどで見えているのです。
そうこうしているうちに太陽が昇ってきました。FUJINON10x70で見ていたのですが、危なくなったら肉眼に切り替えようと思って、2,3秒後だと思いますが、急に登った太陽のすべてが緑が広がり全部緑になったのです。まさにグリーンフラッシュです。グリーンフラッシュを見るために双眼鏡を見ていたわけではないので、まさに腰を抜かさんばかりに驚きました。元々はダイヤモンドリングを見るがごとく、その背景の素晴らしい眺めを見ていただけですので。
グリーンの状態はたぶん1,2秒続きましたが、その緑の広さは素晴らしいものでした。たぶん肉眼でも緑にフラッシュしたハズです。
他の人といえば数台のアベック車ですが、皆、寒いので中に入っています。肉眼で見えたか聞こうとかなり悩みましたが、止めました。どう考えても危ないオヤジに見えてしまうので。そういうことで私のグリーンフラッシュ初体験でした。

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そのフラッシュの印象が非常に強くNIFTYのFSPACE会議室や富士山くらぶ(富士山あすとろくらぶの前身)のMLでこのことを書きました。騒いだことでなんとなく仲間が出来て、次の月もグリーンフラッシュを見ようと、須走五合目で観望後も日の出を待つことになりました。その結果、最初のフラッシュほど豪勢ではなかったのですが、結構見れました。都合須走五合目では3回ほど見れました。
最近は須走五合目は光害がひどく、もっぱら新五合目で見ていますが、秋口でのグリーンフラッシュをもう一度見てみたいですね。

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グリーンフラッシュを見る機会が去年から遠征しているオーストラリアでようやく出来ました。去年の9月中旬にオーストラリアのクーナバラブランに行ったのですが、偶然、双眼鏡を向けていると昇る太陽の一部がグリーンでした。
さらに今年の6月ですが、そこでは晴れていれば参加した8名全員が双眼鏡や双眼望遠鏡を昇ってくる太陽に向けるという一大イベントに発展?しました。そこでグリーンフラッシュを3回目撃し、1回はブルーフラッシュになりました。太陽のほんの一部ですが、本当に青く見えました。これにはさらに吃驚。冬のオーストラリアで空気が澄んでいたせいでしょうか。ただあまりに空気が整流であるためか、須走で見た素晴らしいグリーンフラッシュほどはありませんでした。

須走の場合は都会の空気を通して遥か遠方の房総の山々の先に見えた太陽が軽い蜃気楼を起こして緑が広がったものだと理解しています。

***双眼鏡や望遠鏡で太陽を見るのは非常に危険な行為ですし、皆既日食などの観望と同じ注意が必要です!!!!

2005-08-03

The Mini Coat Hanger : ミニ・コートハンガー

The Mini Coat Hanger : ミニ・コートハンガー
ほんの20'ほどのエリアにコートハンガー状に並んだ粒の揃った星たちです。
フックの先っちょに見える銀河は PGC 58239 で、15.3等です。

Epoch 2000
16h29m15s
+80°18' 30"

pgc_58239

双眼鏡対象の The Coat Hanger (座標は下記) と比べるととても小さなコートハンガーです。
RA: 19h 26m 18.0s 
Dec: +20°07' 56"  (Epoch 2000)

2005-07-19

網状星雲

超メジャー天体ですね(^^)/ 網状星雲ははくちょう座52番星のすぐ近くを流れているものがNGC6960で、大きくカールしているほうがNGC6992です。Ninja-400にOIIIフィルタを入れて複雑なフィラメントを拡大して見るのも素敵ですが、Sky-90で低倍率のリッチフィールドにして、両方の網状を入れて見るのが好みです。両星雲の間のもやもやした感じも良いですね。

昔、Televue-140にプラノキュラーを付けて富士山須走五合目でこの星雲を見たことがありますが、視野の星々がピンポイントで沢山見え、大昔に超新星が爆発した名残だというのを実感した経験があります。素晴らしい眺めでした。

ちなみに口径が小さくてどこまで見えるかですが、5cmの双眼鏡でもOKでした。3cmだと見えているようないないような、今度、双眼鏡でチャレンジしてみようと思います。

NGC6960
NGC6960















NGC6992
NGC6992

ω星団

NGC5139

Canon EOS 20Da ISO800
Pentax75SDHF FL500mmF6.7

直焦点 露出3分×1
2005/06/05 23:51

オーストラリア Coonabarabran

NGC5139