2006-01-01

わし星雲IC2177

わし星雲(Gum 1)は天体写真で有名な散光星雲です。おおいぬ座シリウスの北東7度ほどのところにあります。日本ではわし星雲でわしが羽を広げた姿だとしていますが、アメリカではSeagull Nebulaと呼ばれています。

距離は1820光年で、HII領域が光っています。そのためかHβフィルタで見ると、一番濃く見えます。Sky-90にプラノキュラー30mmの組み合わせると、わしの頭部は淡いのですが、羽と胴体の部分はかなり広がってみえます。OIIIフィルタでも見えますが、バックが暗くなりすぎてHβフィルタのほうが広がりを感じます。バーナードループの明るさより若干明るく感じます。

Ninja-400では全体が淡すぎて、また星数が多すぎてバックの輝きが星雲かどうか見極められませんでした。ただしIC2177の一番南部にあるIC2177の丸い部分はOIIIフィルタやUHCフィルタでハッキリ見ることができます。

DSSによるIC2177

Ic2177

2005-10-12

NGC2237バラ星雲

いっかくじゅう座のバラ星雲(NGC2237)と散開星団NGC2244です。

普段あまり真っ赤になるような画像処理はしないのですが、この星雲だけは真っ赤に仕上げたくなりますね。

Ngc2237

Canon EOS20Da

Canon NFD300F2.8 + Canon 2Xテレコン

ISO800 4分×4 ノイズリダクションON

中心部分を800x600ピクセルにトリミング

P2Zにてノータッチガイド

富士山新5合目

2005-09-24

ハッブルの変光星雲NGC2261

ハッブルの変光星雲と呼ばれるNGC2261を初めて見たのは12年ほど前でした。確かC8で見たのですが、彗星状で吃驚しました。彗星捜索家の木内鶴彦さんに聞くとやはり最初見たときは吃驚したそうです。特に低倍率で見ると彗星と間違ってしまいますね。

この星雲は名前の通り変光することで有名です。いっかくじゅう座Rの光を受けている反射星雲であり、R星が11等から13等に変光することに伴い星雲のほうも変光します。星雲の南の根元にある星がR星で、太陽重量の10倍程度の星でまだ生まれたばかりでたった10万年しか経ってないようです。星雲はR星と同期して変光しているのではなく、R星の前を星雲が横切ることにより幻灯機のように影が動いていると予測されていて、その変化は光速を越えていると騒がれたこともあるとのこと。もちろん、実際には光速を越えているわけではなくさきほどの幻灯機の原理で変化が反映しているだけですね。

ハッブルの変光星雲自体は非常に視直径が小さくて2'ほどしかありません。観望にするにはある程度の倍率が必要ですし、この星雲を見るのは大口径が欲しいですね。星雲の名前から分かるように観測的宇宙論で有名なエドウィン・ハッブルが変光しているのを発見したのです。

また反射星雲でもあるため偏光しています。変光星雲が偏光しているということですね(^^;;;

現代天文学への招待


DSSによるハッブルの変光星雲

Ngc2261
DSSプレートの関係で中心からシフトしています