2006-06-05

6/3 富士山新五合目バックヤードオフ会

梅雨前のオフ会に参加してきました。天気予報は18:00から晴れとのことですが、どうなりますか。

オフ会が始まって皆さんセッティング終了。手前は横尾さんの44cmドブ
Off1
月齢がちょっと悪く正味3時間ほどでも皆さん星を求めて...


観望地全景。準備完了薄明中で、奥には雲海が見れます

Off7
オフ会としては少なめ、去年9月のオフ会では溢れてました。

岡崎さんの観望記

見事に晴れました。
横尾さんに水平回転調整、光軸確認(なぜか今回も全く狂っていませんでした)をしていただき、快適状態で夜を迎えることができました。完全な雲上人にはなれませんでしたが、5合目ではかなり良い空だったと思います。私の場合は、前夜の不摂生が祟って、眠かったこともあり、2時間ほど熟睡して、0:00からの観望となりました。
初心者の友人夫婦が参加したこともあり、超メジャー流しとなりましたが、感動してくれる人がいるのは、それはそれで楽しいものですね。3時間320フル回転で した。月・土星・木星から始まって、最後はM31・ステファン・・。

關さんのNinja-400。10cm屈折がファインダー
Off2


静岡から参加の掛井さんと自作30cmドブ、ミラー以外は全部自作とのこと!!
!
Off4_1


千葉からお越しのサイエンスさん。ミードドブの中間部を蛇腹に改造、凄い!!
Off5

 

安田の観望記

久しぶりに早めに出発。Ninja-400を補強のためと、壊れたクーリングファンの修理をお願いするためでした。出発は15:00で新五合目到着は17:00。すでに到着されている人も多く最近オフ会の出足は好調です。途中、自衛隊基地あたりからずっとガスが新五合目間近まで続きましたが、なんと雲上に出ました。

補強と修理を終え、月が沈む0:00ごろまでは歓談の時間でした。Ninja-400が6台、Ninja-320が1台という感じでしょうか(正確な数字はバックヤード公式ホームページで)。全員で15 名くらいでしょうか、やはり月齢が悪く、実質月の無い空が3時間程度しかないので、いつもの半分以下ですね。

夜半まで30分ほど仮眠して起きてみると、かなり良さげな空。雲上となっていて、ただ透明感はイマイチで透明度7/10、シーイング7/10くらいでしょうか。それでも雲海と靄に助けられ、いて座からモクモク天の川が立ち昇るのが見事。メシエとメジャーNGCをミニマラソンして、結構堪能できました。

SW3彗星ですが、新五合目A地点まで確認に行ったのですが、もうくじら座まで到達していて見れませんでした。残念。最後を看取ってあげたかった。

薄明開始までの3時間でしたが、一応、雲上であるし、そこそこ機材を楽しめて大成功のオフ会でした。皆さん、久しぶりの星見日和に満足されていたようですね。次回は7月末に高峰で会いましょう?!と誓う忍者隊でした。

横尾マジックで光軸バッチリのマイNinja-400。トップ落下防止の金具を4つ追加!!
Off6
国際光器のレーザーコリメータで確認したところ、主鏡のセンタリングマークがバッチリ中央に来てました。一応、レーザーコリメータでも主鏡の光軸は出せますが、斜鏡調整は出来ません。そこが難点。横尾さん感謝感激であります。


夜景は...夜半過ぎ1:00には雲海は消えましたが、靄が効果的
Off8
写っているのは、富士市、富士宮市あたり。雲海が消えても靄のおかげで下界が暗い。反面下界ではほとんど星は見えないハズ。雲海と違い靄は簡単に消えないのとかなり効果的なので雲上よりも気に入ってます。第2回のバックヤードオフ会ではこの状態になり、対日照を初めて富士山で確認できたりしました。

2006-05-21

5/20 富士山新五合目での観望

シュワスマン・ワハマン彗星のB核が増光しているとの情報から、週末の富士山新五合目に出撃してきました。天気予報は急に良くなり富士山でも回復するとの読みです。

薄明終了がこの時期は、かなり遅く20:30ごろです。薄明開始が2:50ごろなので正味観望時間は6時間半弱くらいでしょうか。これが夏至だと6時間くらいにさらに短くなります。冬場だと冬至で11時間半弱になります。ずいぶん差がありますね。

新五合目到着は21:00くらいでした。風がちょっとありますが、支障が出るほどではありません。いつものバス駐車場ですが、ロープはされておらず6台くらい車が駐車中でした。ちょっと吃驚なのは星屋さんがほとんど居らず、どうも山屋さんたちがテントを張って盛り上がってました。夜半の彗星を見るための遠征ですので、いつものA地点にしようかとも思いましたが、風が強そうでバス駐車場にしました。

星屋さんはミザール15cm屈折とビクセン14cm屈折の2連装で見ておられた藤さんが1名でした。初めてお会いしましたが、いつもは須走で観望されているそうです。

天候ですが、予想していましたが雲上にはならず並の新五合目の空でした。富士市、富士宮市、静岡市の夜景が綺麗で、光害も強烈です。からす座あたりまでは光の中という感じです。ただしシーイングが夜半近くからかなり良くなりました。ベスト状態で透明度6/10、シーイング9/10と見ました。DeepSkyが光害で寂しいので、木星を見ていました。Ninja-400で360倍でも木星のエッジがしっかりしていて、子赤班らしき赤っぽく暗くなっているところや縞の複雑な様子が素晴らしいですね。普段はあまり惑星は見ないのですが、新五合目はシーイングが良い日が多く気持ちが良いです。

富士市、富士宮市、静岡市の夜景...美しすぎて困りまくりNight
薄明開始直前の夜景、ちょっとだけ雲も出ています。奥は静岡市です。それにしても明るい(^^;

DeepSky天体はメジャーどころをミニマラソンして、20代前半の若者たち、ハイランダーを持ってられるという天体ファンの山屋さんとか、ミニミニ観望会ですね。初めて見るとNinja-400で球状星団には驚きの声が出ますね。

私と同じく川崎市から来られていた藤さんと情報交換。ミザール15cmがどうも見えないため、ビクセン14cm(NA140)を購入されたとのこと。確かにミザールは青ハロは少ないのですが、解像度は落ちているようです。NA140は青ハロはアクロマートなので出るのですが、かなりシャープに見えてました。Schwarz-150(F8)の見え方に近いですね。良い望遠鏡ですね。

藤さんのミザール15cmとビクセン14cm(NA140)Telescope

 

さて肝心の彗星ですが、昇ってきた月の明かりが強烈なためか、5cm双眼鏡で探しましたが、分かりませんでした。簡単に見えるだろうと位置を覚えていかなかったのが敗因です。それとも暗くなっているのかもしれません。残念。

デジタル一眼をゲットする前に、コンパクトデジカメをゲットしました。普段も写真を撮りたいためです。パナのLUMIXなんですが、星が撮れるか実験しました。星空モードとかで1分まで撮れるのです。ISO感度が400までなのと、F2.8でどれだけ撮れるんでしょうか。
天頂付近のこと座のあたりを狙って1分露出です。35mm相当です。拡大すると幾つか星が写っていますが、かなり寂しいですね。星空モードなのに(^^;; 当たり前かもしれませんが、デジタル一眼には敵いません。

LUMIX DMC-LZ5で撮ったこと座
Lyra

最後に藤さんと記念撮影。それにしても星屋さんが少なく、来週末のバックヤードオフ会では盛況でしょうか。薄明開始で撤収開始し、5時には自宅到着。夏は早いですね!!

記念撮影
Kinen_2

 

 


おまけにNinja-400にプラノキュラーを付けて月をばゲット
Moon
月面の黒いのはアイピースのゴミ。ごめんして。単にアイレンズにデジカメ付けただけですが、意外と写るもんですねぇ。

2006-05-13

5/4 新五合目での彗星観望

5/4も富士山新五合目に出動してきました。もちろん肉眼彗星がメインです。

往路の登山路ではまったくガスが無く快晴状態。そのせいか、空はパッとしませんが、それでも並の新五合目よりは素晴らしく見えていました。透明度が引き続き良いせいでしょう。雲海が無いと光害の真っ只中というのが良く分かります。バス駐車場ですが、どういうわけかロープが張られてました。A地点で舟田さんと合流し、久しぶりのA地点観望です。バス駐車場からは300mほど離れていると思いますが、裾野市、三島市が眼下に見えて、それと東天では御殿場市、首都圏の光害がかなり明るくみえ暗順応の妨げにはなります。視界が東に開けているだけでかなり様子が違うのには改めて吃驚。

現地の状況は気温3度、ほぼ無風。かなり凌ぎやすかったですね。2:00ごろからは下界の雲海が広がりだし、富士市から裾野市まで覆い、かなり良い空になりました。透明度は8/10、シーイング7/10てな感じでしょうか。雲海が広がりだして空が良くなって行くプロセスも楽しめましたね!! それだけA地点は下界が見やすい分、目にはよろしくないですねぇ。

彗星のほうは、ますますC核が暗くなり、B核とC核はほぼ同じくらいの光度だったと思います。M13と比べるとかなり暗くもう肉眼彗星ではありません。特にC核は急に失速した感じで、4/29.30あたりに主要なパーツが離れちゃったのかもしれません。あくまで想像ですが。コマが小さな割には尾が大きいという風に見えました。

後はいつものDeepSky天体ですね。昨日には若干及ばないものの、かなり良い状況ではありました。定番のM51も並よりはかなり良い感じ。4/30に岡崎さんとあまりといえばあまりな新五合目の空に愕然としましたが、また考えなおしました(^^;;

0:30到着で薄明開始3:20の3時間弱でしたが、それなりに堪能しました。

****

5/4にどうしてバス駐車場にロープが張られていたか...あくまで想像なんですが。
まず土木事務所の職員が、5/4の夕方に来たのだと思います。そして一応、新五合目まで来ると、ロープが外れていたので、それを付けて、一応凍結しそうなところは無いので、夜間通行止めを解除して、入り口のブロックを止めたのでしょうね。
別に前日5/3の観望を見てロープを張ったのではないと読んでます。たぶん使えなくなると以下のような苦情が入った場合で、バスが来ない時期でのバス駐車場を使う分には大丈夫でしょう。

●ゴミを残す
●騒ぐもしくは一般客に冷たい(ライト消せだの、来るなだの)

とにかく一般客に迷惑にならないように、職員にも迷惑にならないように配慮は必要ですね。人と環境に配慮して遠慮がちにしておけば目くじら立てないと思いますよ。彼らが来たらゴミが減って綺麗になってるとか、一般の人にも星を見せてあげて感謝されてるとか、とにかく世でいう貢献していれば逆に歓迎されるもんです。

とにかくマナーには気をつけたいです。逆に言えば新五合目に集まる天文ファンでマナー無視の連中には厳しくしようと思います。よろしく!!!

2006-05-06

5/3 富士山新五合目最高の空での観望会

5/3はGW後半に入ったのもあり、当クラブメンバーが集まりました。富士山新五合目での最高の空を堪能して彗星、月、惑星、二重星、星雲・星団と楽しめました。以下、参加メンバーのインプレッションです。

夕方の新五合目から見る雲海...素晴らしいSea_of_clouds
                                                                *kimataさんご提供    機材:NikonD70S AFNikkor24㎜F2.8  露出:オート
                                                                新五合目到着直後の富士宮方面の雲海。

観望会の様子...濃い天の川がモクモク凄い空Milky_way
                                                                *kimataさんご提供 機材:NikonD70S DXNikkor10.5㎜/F2.8→絞り:F4
                                                               
露出3分 固定撮影 ISO800相当 ノイズリダクションON
                                                                対角魚眼で撮影した26時頃の空です。

kimataさんの観望記

現地到着は18時ジャストで私が一番乗りでした。御殿場市内から見る富士山は麓付近が雲に覆われ、ちょうど五合目辺りから上が見えている状態で、太郎坊入口を過ぎた辺りから雲の中に突入、水が塚公園の辺りでは小雨がパラついており、五合目スカイライン進入後もずっと雲の中状態で少しハラハラさせられましたが、五合目まであとヘアピンカーブを二つほど残した辺りでようやく雲の上に出て、頭上には素晴らしいスカイブルーの空が広がっていました。先日の五合目開きの時とは打って変わり、風もほとんどなく快適でした。

この日は重星目的でSchwarz150/F8を持参しましたが、最初はRadian6㎜で月齢6の月に筒先を向けターミネーターを中心に流しましたが、いきなりそのシーイングの良さに目を疑いました。こうなると広角アイピースの方が面白いのは言うまでもなく、UW8.8㎜+×2パワーメイト280倍の組み合わせで見ても、ほとんど揺らぐ事のない像が見えています。丹星のI君が冗談半分で×4パワーメイトに換え、この筒ではこれまで経験のない560倍で見ても、光度は落ちるものの破綻の少ない像が見えていました。ちょうどティオフォルスが夜明けを迎えるときで、中央火口が二つに割れている様子や、リンクルリッジなどが大変明瞭に見えました。

同じ倍率で土星を見るとさすがに像が崩れ気味になるものの、450倍まで下げて?見ると、エッジの際立った素晴らしい輪郭、ここ数年傾きが小さくなり全周が見辛くなったカッシーニも余裕でOK、C環も明瞭に見えました。A環を集中して見ると一筋の影も見えています。多分見えた位置からみてエンケミニマムだと思いますが、15㎝で偽エンケが見えたほどだから、
相当の好シンチレーションであったと言えますね。Ninja320で見た土星も大口径の能力を余すことなく発揮してましたね。Ninjaでは本物のエンケも時折見えていたような気がします。月、土星とも、同行の仲間全員でアイピースにかぶり付き状態で見てましたよ。

そのあとも好条件を生かして、難物のアンタレス他、角距離1″前後の重星を幾つか見ましたが、どれも確実に分離して見えました。

残念ながら夜半頃からシンチレーションがやや低下し、200倍まで倍率を下げて見る時間が増えましたが、その分月没と共に透明度が上がり、頭上の天の川のモクモクが大変色濃く見えていました。酒好きの私が序盤からほとんど酒を控えてひたすら走り続けた事もあり、夜半からは椅子に腰掛け双眼鏡中心の天の川ライン下りに切り替えましたが、その時の様子は筆舌に尽くし難い眺めとしか書けません。

富士山にはこれまで何度も通いましたが、皆さんのインプレにもありますが、私的には透明度もさることながらシンチレーションが抜群に良かったことが特に印象的でした。
私は普段からシーイングを見る時、ピッカリングシーイングスケールと言うものをひとつの目安にしています。

http://uk.geocities.com/dpeach_78/pickering.htm

レイティング10/10と言うのは理論上の話と言いますが、この日の富士山は夜半前までに限定すれば、9.5/10を付けてもよいと思いました。シーイングに限った事ですが、これまでの星見経験で過去の私のベストは、ハチベーさんと一緒に参加した2000年清里スターフェスの時でしたが、この時は当時星ナビの川口編集長が体験した事のない空だと言っていました。今回の空はそれと双壁だったと断言できます。

以上、我々のフランチャイズである富士山も、条件次第ではまだまだ一級の空を見せてくれるなあ、とつくづく感じた観望会でした。数年ぶりにお会いした星くりさんが同行された小5のお嬢さんの礼儀正さもとても印象的であったと付け加えておきます。


岡崎さんの観望記

快晴・微風・全面雲海・・・本当に素晴らしい空でした。自分的にはこの場所でのNo.1と言えます。おそらく、私のような月一スカイウォッチャーにとっては、何年かに一度の僥倖でしょう。

昨日は18:30ごろ町田の自宅スタート、御殿場のいつものセブンイレブンで三原さんと遭遇、麓は晴れていましたが、水ヶ塚の手前あたりから2合目くらいまで濃いガスで、kimataさんの雲海写真は見てましたが、若干の不安を持ちつつ先を急ぎました。しかしそこを抜けると下界とは別世界の「雲上の楽園」が待っていました。そこは、雲海・微風・快晴の絶好のコンディションでした。ただ西天高く月が輝いていましたが・・。5合目到着は20:30ごろだったでしょうか。すでに、古屋さん、kimataさんとお仲間数名が来ておられました。

自筒の筒内気流が収まるまでの間、とんでもないものをkimataさんとお仲間の方に見せていただきました。まずは、Ninja320で480倍の土星・・エンケが見えた(と思います)。次にkimataさんのシュワルツ150で600倍の月面・・何とかという珍しい地形(月面は皆目わかりません)等々、この倍率でも揺らぎが非常に少なくシャープな月面でした。透明度は言うに及ばず、抜群のシーイングに感動。ありがとうございました。

自筒でまずはSW3彗星。C核、B核を即確認、B核が3日前に比べてだいぶ増光している様子です。ヘルクレスの胴体を隔てて2つの彗星が長大な尾を引いて天空を行く姿は圧巻でしたね。特にB核はM13とファインダーで同一視野に入り、宇宙の奥行きを感じさせてくれました。目的にしていた「G核」の探索ですが、予報位置には影も形もありません。夜更けに天頂の最高の状態でも全く確認できませんでした。消滅したのか?暗すぎたのか?(・・情報がありましたらお願いします)

月没直後の0:30ごろ、いつもの「ジュボボボボ・・」の爆音とともに安田さん登場。え、こんな時間に・・。「今日はさすがの安田さんもMLへの書き込みも無かったので、お休みか?」と皆で噂していたところでしたので吃驚しました。やはり、安田さんの観望に対する飽くなき執念と嗅覚には脱帽です。

それからの3時間は至福の時でした。安田さん、星くりさん、關さんらとともに最高の空でのDSO観望(メシエハーフマラソン??)も十二分に堪能しました。M51,M101、M100などのフェイスオン銀河は、すべてファインダーで視認できましたし、腕が絡みつく素晴らしい眺めでした。また、M64 の黒目が320で直視で楽々見ることができました。その他メジャーどころは全て嘗め尽くしました。言うことなしです。

まさしく今回は遠征観望の醍醐味を味わわせてもらいました。これからは、南天が抜群の南伊豆と雲上の5合目と・・どちらにするか悩みそうです。
では、皆さんまた次回。


古屋さんの観望記

Kimataさんの写真に急かされて、いつになく早めの出発でした。
いつも十里木経由で向かうのですが、西臼塚当たりから雲の中に突入しました。
ところが登山道に入ってすぐの高鉢駐車場当たりで視界が晴れてしまい、これは雲海は望めないかなと思ってました。バス駐車場に着いたときには、非常に綺麗 な月が出てまして、透明度も良さそうです。下界を見ると心配とは裏腹に見事な雲海。挨拶もそこそこにセッティング開始です。

最近はオートガイド撮影にはまってまして、セッティングも時間がかかります。最初の撮影対象は、3月末に絞りを入れずに撮って失敗したM51を撮りまし た。1,2枚目はよかったのですが、20分露光した3枚目ぐらいから甘い画像になってました。いつもこんなものなのでレンズのせいだと思ってましたが、帰 宅してから見比べると明らかに2枚目まではよく撮れてます。どうやら温度変化によるピント移動があるようです。

月も沈んで、素晴らしい星空になったので、今回の目玉の彗星撮影に入りました。最初簡単に導入できるかと思ったのですが、手動では難しそうでしたので、岡 崎さんに軌道要素データをいただいて、スカイセンサーで導入しました。C核の撮影に入ったのですが、ここで謎のガイドエラーの発生。結局まともには写せま せんでした。残念。三原さんよりアドバイスをいただき、どうやら赤道儀のバランスのせいだということで、とりあえずウエイトを調整して次の対象を狙いま す。B核は残念ながら天頂付近で導入が難しく、2階ほどチャレンジしましたが見つからずに諦めました。(家で確認したら1回目の写野に入っていました。も うちょっとよく探すんだった。)
しょうがないのでメジャーどころのM8とM20を撮影。高度が低いので、光害が少ない今日がチャンスです。何とか薄明開始までに3ショット撮って撮影を終了しました。
-------------------------------------------------------------

しかし、ガイドマウントを一つ取り替えただけでこんなに苦労するとは。オートガイドは奥が深いです。唯一の成功作を

http://furuya00.hp.infoseek.co.jp/

の掲示板に貼っておきました。昨年の10Dと比べると色の出方が全然違いますね。空がよかったのでコントラストを稼げたのも効いているかと思います。とりあえず一枚だけでも撮れたので、ホッとしてます。


星くりさんの観望記

久しぶりのまとまった休日のため、5/3の昼過ぎから実家に帰省していました。このところの仕事疲れがたまっておりちょっと迷ったのですが、みなさんからのSW3観望メールに触発され5/3夕方に出動を決めました。出がけ直前に小3の長女が「ついて行く!」と言うので連れて行くことにしました。東名高速は渋滞もなく快適に御殿場まで走り抜けましたが、水が塚辺りから濃霧に突入して10m先が見通せずスピードダウンしました。濃霧(雲)を抜け、道路脇の鹿をよけ、新五合目に到着したのは22時頃でした。

雲上快晴ほぼ無風の好条件の割には星見屋サンは比較的少ない印象です。それでもバス駐車場に10数名いたのでまっすぐ入って北側正面に駐車しました。気がつくと隣にいるのは岡崎さんでしたのでご挨拶さしあげたところ、すでにセッティング済みのNinja320で木星・土星を見せてくれました。長女はNinja320を見て「まるで大砲のようだ。」と喜んでいました。そうしているところへKimataさんがわざわざご挨拶にいらっしゃって下さり、Schwarz150で400倍超でも像に崩れのこない最高の状態だと教えてくれました。長女と一緒に丹星の方々にSchwartzで惑星・月巡りをさせていただいているうちに、月が沈んで新五合目最高レベルの漆黒の星空が訪れたのです。(^0^)v

SW3彗星はすでに天頂近くに高く昇っているはずです。三原さんや古屋さんへのご挨拶もそこそこに(失礼!)自分の機材を準備して、目標位置を岡崎さんにレクチャーしてもらい照準をSW3に合わせました。(今回の機材は宮内10cm双眼とEOS kiss-D搭載のスカイメモです。)C核は肉眼でなんとか確認できましたが、B核はギリギリ・・・?の印象です。ふたつの分裂核とも双眼鏡を使うと1.5-2度くらいの尾を見せたきれいな姿で、特にB核はM13と同一視野に並んでなんとも見ていて飽きない姿でした。宮内双眼鏡ではだいぶ拡大されて結構立派な彗星らしい姿を見せてくれます。G核はどうやっても確認できず、写真に撮ることもできませんでした。

今回はスカイメモで久しぶりの星野撮影にもチャレンジしましたが、木星でのオートフォーカスピント+極軸も適当の放置自動ガイド撮影なので、出来上がりはピンボケ+ブレのため拡大には耐えない仕上がりでした。それでもSW3やモクモク天の川が簡単に写るので調子に乗って撮影し続け、まじめにやっている三原さんの周りをウロウロしてしまいました。m(_ _)m

ひととおり撮影に飽きてから、宮内双眼鏡でSW3のC・B核をスケッチしました。隣では遅れて到着した安田さんと岡崎さんがNinja対決をしていたために、ついつい気になりその都度スケッチを中断してのぞかせてもらう始末でした。(^_^ゞ M51の二重~三重の渦巻、LPSフィルターのみで見る網状星雲の立体感など、いつもながらおかげさまでいろいろと楽しませていただきました。S状星雲を見損なってしまったのはちょっと残念でした。

ところで長女はと言うと、關さんのお子さん(小3の男の子)と一晩中遊んでいて、驚いたことに結局帰るまで一睡せず楽しんでいたようです。そして時々は望遠鏡や双眼鏡をのぞいて結構喜んでくれました。(^0^)v しかしそれでもさぞや疲れたことだろうと思い、薄明が始まったのを機に機材を片づけて挨拶もそこそこ先に失礼いたしました。帰宅後に爆睡したのは言うまでもありません。11時に長女が起き出していったにもかかわらず、午後2時頃まで寝てしまいました。

Kimataさんには、長女の礼儀が正しいなどとほめられて恐縮いたします。關さんのお子さまと遊んだりして結構楽しかったようで、家で吹聴したために次男が「次は僕も行く!」と張りきっています。そうなった場合にはご迷惑おかけしないように注意しなければ・・・!

シュワスマン・ワハマン彗星C核
Sw3cs_2                                                                                                                     *星くりさんご提供    機材:EOS kiss Digital EF200mmF2.8 露出3分

シュワスマン・ワハマン彗星B核
Sw3bs_4
                                                    *星くりさんご提供    機材:EOS kiss Digital EF200mmF2.8 露出3分


観望会での天の川
Nantens_2
                                                *星くりさんご提供    機材:EOS kiss Digital EF28-105F3.5-4.5(F3.5) 露出3分




安田の観望記

kimataさんの携帯メールの雲海に誘われて急遽出動しました。出動が23:00で到着0:30超特急です。雲海や雲上の言葉に弱いこのごろです。

ガスは自衛隊基地のあたりから、七曲駐車場の一段下の道あたりまででしたが、結構濃かったですね。到着すると吃驚の空で、透明度は抜群だった昨日5/2を軽く凌いでいるのが分かりました。完璧な雲海で南天でいつも苦労する東海地方の光害がほとんどありません。いて座のあたりの天の川の濃いこと。複雑に入り組む暗黒星雲は昨日を越えてます。
シーイング7/10、透明度10/10ちゅうかんじですね。もう数え切れないくらい新五合目には行ってますが、ベスト10には入りますね。

肝心の彗星は、B核が明るくなって、C核より若干暗くなった感じで、分裂している様子は見えませんでした。C核の核が尾の方向に延びている感じが異様といえば異様。二つの彗星はまさに鯉のぼりという感じですね。肉眼でチャレンジしたところ、最高の空のためか両方ともなんとか分かります。B核は昨日よりもかなり増光のだと思います。比較のためにM13は楽勝で見えましたが、M13よりは両方暗い感じなので、C核の光度増加がほとんど無かったのでしょうか。

他、岡崎さんのNinja対決をば、メシエ天体を順に行いました。たぶん見慣れてない人でないと、それほど差が分からないかもしれませんというのが結論です。いつもそうなっちゃうのですが、逆に見慣れている人なら気になるハズ。ははは。シーイングが良いので幾つか銀河を見ましたが、中心核が綺麗に光ってます。NGC6946とNGC6939の銀河と散開星団のナイスペアはエッジオン銀河の腕がM101のようにちゃんと見えて、良い空なのを証明してました。M57の中心星もピカッと見えて、難物のS字状暗黒星雲も見える空でした。M51の濃淡がハッキリ分かる腕をまくArp銀河も特別な見え方ですね。

そんなこんなで至福の3時間を過ごせました。丹星の皆さん5,6名と我々と、手前奥の何人かでミニオフ状態でしたね。それにしても完璧な雲海は薄明が始まっても続いていて、下界を眺めると見渡す限りの雲海が広がり勇壮な気分でした。こりゃ、標高低いところは全滅だったと思える標高のメリットを感じた観望会でした。

明け方の気温は-2.5度、風はほぼ無風。風さえなければ大丈夫ですね。

5/2 富士山新五合目での観望

メインはシュワスマン・ワハマン第3彗星を観望に雲上の富士山を目指しました。以下参加の方の観望記。


かわのさんの観望記

昨日5合目に到着したのは23:00。10m先も見えないような濃い霧の中、とろとろ走りながら、突然ぱっと快晴になったときは感激でした。西の空にほとんど沈みかけた月が、真っ白に輝いていました。普通は黄色がかったり、赤味を帯びていたりするものですが、透明度が非常に高かったです。

5合目は当然雲上で、23:00~0:00までの1時間は透明度+雲海でびっくりするほどの空でした。SW3のC核は肉眼で楽勝でした(心眼ではなく(^^;)。しかし、驚くほどのシーイングの悪さで、星はピンポン玉、ピントがどこに合っているのかわからないほどだったのが残念です。核の分裂どころではありませんでした。C核、B核と見て、G核を一生懸命探しましたが、まったくわかりませんでした。DeepSkyは、球状星団系はだめでしたが、銀河は大型のはそれなりに楽しめ、M51は南伊豆を彷彿させる迫力でした。

とにかく肉眼で見たときの星の数が異常に多く感じられ、こんな空を一人で見ているのはもったいないと思っていたところ、安田さんが到着、二人での観望会とあいなりました。

夜半以降は、雲海が切れ始めて空が明るくなったのと引き換えに、シーイングもだんだん安定してきて、DeepSkyも楽しめるようになりました。「夏は球状」ということで、M13,M12,M14,M5,M80,M4,NGC6541,M28,M69,M70,M22,M71あたりを流していきました。SW3も見ているうちにどんどん位置が変わっているのがわかりました。C核が分裂しているかも?と最初思っていたものも、時間を変えて観察すると、バックの恒星が重なっていたことが判明しました。

富士山の空は標高が高いせいか、きりっと引き締まった感じがします。昨晩の夏の天の川は富士山としては極上で、薄明の中も消えてなくなるぎりぎりまで見ていました。結構明るくなって空が青くなっても、天の川がまだ見えていたのは驚きでした。


安田の観望記

昨日は仕事を早く切り上げて向かいましたが、やはり強行軍でした。GWのラッシュで沼津ICのあたりを頭に10kmの渋滞とのことで、裾野ICを降りて下道を行こうとしましたが、雨の中の走行と高速でのにわか旅行客の運転マナー悪く、気を使って疲れで睡魔に襲われ南伊豆はギブアップ。反転して御殿場から新五合目を目指すも、自衛隊基地のあたりからガスと雨で限界を超えて水ヶ塚で仮眠しました。気がつくとなんと0:00を過ぎていて、2時間以上も爆睡。外を見るとなんと晴れて綺麗に星が見えているではないですか。慌てて新五合目を目指し、0: 20ごろだと思いますが到着。

かわのさんがすでに到着されていました。他には誰も居ませんでした。驚いたのは下界は霞がかかりちょっと雲上になっています。その好影響と透明度の良さで、かなり見えています。一昨日よりはかなり良く、こりゃ凄いわ。かわのさんに彗星を見せていただき、C核、B核とも若干明るくなっているようです。C核はかろうじて肉眼で見えて、M13よりもちょっと暗い感じでした。最初は星を間違えて楽勝と言ってましたが、違う天体でした。恥ずかしいm(__)m

天候は-3度、風はほぼ無風、透明度は8/10、シーイングがかなり悪く1/10~5/10くらいでしょうか。見る場所や時間でかなり違うので面食らいました。光害がカットされているため、夏の天の川も濃淡がハッキリ見え、暗黒帯の入り込みも複雑な様子が見え、またアンタレス近くまで天の川が延びているのは、新五合目では非常に珍しいほど良い空でした。ただシーイングが悪いために彗星の細部が見えず分裂しているかどうかが分かりません。C核の核が延びている風にも見えましたが、ちょっと確信がもてません。

C核はM13より若干暗くみえ5.5等くらいでしょうか。B核はちょっと暗く7等くらいかな。G核は口径40cmでも一生懸命探したのですが、見つかりませんでした。シーイングが悪いので、滲んだ恒星と見分けが付かないのか。視直径が小さいとわからないですね。

薄明開始の3時半ころまで、DeepSky天体を見てましたが、いかんせん透明度は良いのにシーイングボロボロでNinja-400の最低倍率の60倍でも星が肥大してます。ちょっとやる気なしで軽く流してました。たまにシーイングが良くなるエリアがあり、シーイングの良い場所を見つけては観望という感じでした。2:00ごろだと思いますが、金星と木星の中間くらいの大きな火球が、角距離で90度ほど流れました。これには吃驚。

シーイングが悪く透明度が良いので、双眼鏡と肉眼で観望をしました。肉眼でどこまで見えるかですが、M22やM8は見える。M5は見れませんでした。

そんなこんなで薄明となり撤収しました。朝は綺麗な青空で透明度が高かったことが分かります。下界は霞がかかっている様子が良くわかりました。仮眠し過ぎで最高の状態を逃しましたが、透明度良い雲上の空でムリして行った甲斐はありました。ひょっとして南伊豆だともっと凄かったかも...。明け方の気温は-4.5度。風が無いから耐えられたと思います。

2005-10-31

2005/10/29富士山新5合目雲上観望

非常に短い観望だったので、わざわざ書くほどのことでも、と思いましたが、クラブ内MLでの反応が上々でしたので、初投稿させてもらいました。

10/29の東京地方は午前は晴れていたものの、寒冷前線通過に伴い午後から雨、10/30にかけても予報は曇りと、あいにくの天気でした。卓越天気、高知大学気象情報頁、tenki.jpなどを何度も見ながら、出動すべきかどうか迷っていました。

天候不順の中での出動は、当然雲上狙いなのですが、特に今回は西側から天候が回復していくパターンで、東京方面には10/30まで雲が残ることから、関東平野の光害を覆い隠してくれるのでは?との期待を持って、20:00に出動を決断しました。

つまり、下記のページにある、二つ目のパターンを狙ったことになります。

http://homepage2.nifty.com/t-shimada/tenki.htm

現地には、22:30に到着。一応星は見えていたのですが、薄雲を通して滲んだような星がちらほら。2台ほど先着がいましたが、誰も機材を出していませんでした。

温度順応もあるので、とりあえずNinja400をセッティングして、冷却ファンを回して待つことにしました。その間にさらに1台到着しましたが、空を見上げて早々に退散していきました。

薄雲で2等星くらいまで減光された火星が見えたり見えなくなったりしているのを、車の中で眺めながら待っていると、23:50頃から突然クリアな晴れ間が広がってきました。まずは火星に照準を定めました。太陽の湖あたりが見えましたが、シーイングはいまいちです。(5/10くらい)

そうこうしている内に、上空は7割方晴れで、下界は完全に雲海の中。秋から冬にかけての天の川が非常に濃く見えていました。オリオン座からおおいぬ座にかけて広がっていく天の川を久しぶりに見ました。まだオリオン座は45度も昇っていなかったと思いますが、見事に雲海が関東の光害を覆い隠してくれていました。

早速Ninjaで馬頭を確認すると、Hβでくびれまで、そらし目を使わずはっきりわかります。こんなに明るいIC434は初めて見る気がします。ノーフィルターでも確認しました。

燃える木NGC2024も複雑な構造がきれいに見えていました。M42は青緑の中心部がひときわ明るく見え、赤銅色の羽も確認できます。バラ星雲もきれいに見えました。ひょっとしたら、IC2118魔女の横顔星雲も見えたかも。星図で位置を確認しようとしたら、雲に隠れてしまいました(はっきり見えたと言えないのが残念です)。

ここまでで約10分間。その後はべた曇りで、2時半まで待ちましたが状況は変わらないので撤収しました。気温は6℃でそれほど寒くはありませんでした。

曇りの待ちのときに気付いたのですが、雲海の度合いによって、駐車場付近の明るさはすごく変化します。雲海が薄いと市街地の光が透過して上空の雲に反射し駐車場付近も結構明るいのですが、雲海が濃くなるとググッと暗くなります。それでも真っ暗な闇夜にはならないところが、光害の凄さを感じます。雲海面を見る限り、完全に下界の光を遮断しているように見えましたので、このあたりが富士山新五合目の限界かもしれません。

何はともあれ、このような条件の良いときは瞳径7mmに限ります。普段は、Nagler4 22mm(射出瞳径5mm)から倍率を上げていくのですが、今回は22mmからすぐにNagler5 31mm(射出瞳径7mm)に変えてそのままでした。大きな対象だけを見たというのもあるのですが、22mmにするのがもったいないというのが正直な感想です。普段は視野が白んでしまうところが、バックは締まったままで星雲がより明るく見えていました。

また、このようなチャンスが巡ってくることもあると思いますので(もう少し長時間見たい)、多少天候が悪くても足しげく通うようにしたいと思います。

2005-10-03

10/1 富士山新五合目観望の様子

10/1は天気予報は南のほうがよく、富士山は微妙な位置ではありました。私のほう半分くらい曇りを予想してました。予定どおり17:00ごろ御殿場に到着した時点では結構晴れていて透明度よく富士山が見れていて、小さな笠雲が掛かっているのが気になる程度でした。レンズ雲が幾つか上空にあったので、新五合目での風が心配でした。自衛隊基地手前のセブンイレブンでいつものように買出しをして、新五合目に到着は18:00ごろですでに日没していて、途中何人か関係者を流星号で抜いたようです(^^;;; 到着時は山麓から富士市、富士宮市は雲の下、薄明前のグラディエーションが美しく雲上を期待できました。薄明終了となった18:30から1時間くらいは実際雲上だったのですが、急に下界が見え出しちょっと残念。空は快晴で透明度、シーイングとも良好でした。やはり5月と秋口の新五合目は良い日が多いようです。

当クラブのメンバーで参加者は到着順では、こんな感じでしょうか。安田、かわのさん、星くりさん、オオシカさん、河西さん、古屋さん、藤本さん、宇高さん、三原さん、トラさん、あとバックヤードオフ会でおなじみのKOBAさん、翁さん、關さん、ロングヒルさんも居られ、名前は分かりませんが最終的には大勢でオフ会状態になりました。総勢20名ほどでしょうか、駐車場もほぼ満員。

私のほうは新規の天体を見るというよりも、秘密兵器を中古でゲットしたので、ポルタに載っけてテストをやろうというのと、2inch双眼装置をさらに極めようとどちらかと言うと機材テストメインでした。夜半ごろはシーイングもバツグンで9/10と言っても良かったかもしれません。Ninja-400で 2inch双眼+普通の2inch2xバローで見た火星は極冠が南北に見え、どちらかは雲なんでしょうか、模様もかなり見えてましたよ。特に明け方はかわのさんのNinja-400でエンケの空隙をちらっとですが見えたように思いました。夜半からは雲上ではなかったのですが、靄と生活光が落ちたようでかなり暗くなりました。以下チャレンジの様子です。

****
天体のチャレンジはいろいろやりましたが、印象に残ったことをいろいろ....。

●バーナードループ

いやぁ、河西さんの期待のTV-127にプラノキュラーでいろいろ見ましたが、圧巻はこのバーナードループでしょうか。Hβフィルタとの組み合わせで瞳径は6mmくらいでしょうか、もうこれに極まるという感じでしょうか。かなり濃く見えていて、川の流れのように結構追えました。これだけ濃くハッキリ見えたのは初めてです。空の透明度はそのころ富士山最高で10/10くらいでしょうか。秋と冬の天の川がかなり濃かったですから。
それにしても極めつけはKOBAさんのHβフィルタ付き、ワイドビノで見れたことでしょうか。これには笑ろてなしゃないという感じでしょうか。上部ではベテルギウスとアルニタク(馬頭の近くの三ツ星のひとつ)の間くらいまで入ってましたし、下部ではM42近くの赤緯くらいまででしょうか。吃驚しました。ちなみにこれでカリフォルニア星雲も見れました。

●馬頭星雲
これもどれだけ見れるかチャレンジですね。最初、Ninja-400+2inch双眼のノーフィルタでNaglerType4-22mmで見れたのですが、心眼とか言われましたが、何人かが見れるということで、心眼疑惑?は晴れました。ははは。それからいろんな機材で見ましたが、トラさんの Schwarz-150s双眼でもノーフィルタでOK。なんとトラさんの10cmアクロでHβでOKとなりました。10cmというのは最小口径かも。ちなみにオオシカさんの最終兵器StarSplitter45cmでHβで見ると、馬の首の首がハッキリ見えさすがですね。それだけ空が良かったという証明でもあります。

●TV-127
TV-127ですが生まれて初めてみました。河西さんによるとTV-140とそれほど見え方に差がないとのことでしたが、ブログにも書いたもう5,6年前でしたっけ、須走最高の夜にみたTV-140+プラノキュラー+OIIIででの網状を思い出しながら比較してみました。サイドバイサイドではないので記憶に頼ってですが、周辺に至る星像のシャープさ、網状の両星雲が視野に収まり、複雑なフィラメントが見える様子など、ほとんど同じ印象を持ちました。凄い....。おまけにTOA-130と比較して断然軽く取り回しが良いのも魅力だと思いましたが、とてもゲットできません(^^;;;; そこが一番のネックです。光量では差があるハズかと思いますが、やはりサイドバイサイドでないと分からないのかも。

●StarSplitter18inch
オオシカさんがついに18inch(46cm)をなんと2ドアのセリカに搭載して登場。感動したので写真に収めました。遠路はるばるお越しくださいましたと思い、オオシカさんのご自宅からの距離を聞くと川崎からと同じく120kmほどとのこと。うむむ、考えちゃいますね。それにしてもこの日の最大口径であの大和と同じ主砲です。NGC7331とかステファンを見させていただきましたが、まさに心眼ではなくハッキリ確認できました。2inch双眼を付けてのM27も強烈でしたね。オオシカさんの感動の雄たけびが新五合目に鳴り響いておりました。

オオシカさんの2ドアセリカに載る18inch砲
P1010005

P1010006

StarSplitter18inchの雄姿
P1010010

 

●MN61
これ中古でゲットした私の秘密兵器です。ポルタに付けてお気楽に散開星団、散光星雲、惑星を楽しもうと火星の接近もあったので、ゲットしました。星像は龍頭さんのでも知ってましたし、河口さんや他の幾つものMN-61を見てハズレがないので、出たらゲットしたい筆頭でした。プラノキュラーを付けてみた M17やM22は素晴らしくまるでアポの星像ですね。これは期待したとおりで安心。中央遮蔽はミニマムでも周辺減光はほとんど気になりません。

私の散開星団/散光星雲/惑星用秘密兵器MN61
P1010012
MN61とポルタ経緯台、ファインダはミニボーク60 (ちょっと重量オーバー、ムリムリです)

他にもトラさんの10cmアクロや藤本さんの強烈ペンタMS-4と125SDPでしたか、機材面でも楽しめましたね。シーイングが良いので、 DeepSky、惑星とも楽しめました。おかげで立ちっぱなしで、あっちへ行ったり、こっちへ来たりと、じっくり見るというよりイベントという感じでした。

明け方には3:30ごろに薄明が始まったという話で、やけに早いなぁと思ってみてみると、正体は黄道光でした(^^;;  久しぶりですね。新五合目で見るのは。天頂までは到達していませんが、水平高度60度あたりのふたご座カストル、ポルックスあたりまで広がってました。富士山も捨てたものじゃないです。立ちっぱなし休み無しで18:30から4:30までということで結構心地よい疲れではありました。ちなみに気温は異様に暖かく12度、夜半まで無風、夜半からちょっとだけ風が。先月のバックヤードオフ会よりも過ごしやすかったのでした。

最後に大成功の記念撮影。お疲れ様でした。

明け方まで残ったクラブメンバーとバックヤードオフ会で常連の皆さん
P1010013

2005-09-12

9/10 富士山新五合目観望の様子

昨日は参加されたkimataさん、三原さん、手塚さん、お疲れ様でした。

私のほう出発して、なんと横浜・青葉ICの前で大渋滞5kmで30分以上ひっかかってました。大型トラック3台が横転でかなり大変でした。新五合目到着は21:00前で先週とうってかわって、登る車も降りる車もほとんど居ず、バス駐車場もkimataさんを含めた丹星の皆さん3名とバックヤードオフ会でおなじみのKOBAさん、三原さんだけでした。先週の賑やかさがウソの様。

ちょうど月が沈みかけているころで、月があるのにかかわらずいて座、わし座あたりの天の川が一目で濃いのが分かります。清水あたりからの光害はちょっと分かるのですが、他は雲海で埋められているようでかなり良い空でした。ただ雲上に卷雲があり気になるところでした。他に星屋さんも無く、登ってくる車も少なくてしばらくして薄い雲も無くなり快晴で透明度9/10、シーイング6/10となりました。先週の空を透明度(空の暗さ)でかなりしのぎ、ステファンの5つ子は楽勝、NGC7331の伴銀河3つも楽勝でした。それも2inch双眼装置でですので、かなり良かったと思います。ただシーイングは先週ほどではなく、M57の中心星は見れませんでした。

メジャー天体を2inch双眼装置とNagler22mmで流しました。WS30mmはどうも視野の端がケラレている感じがして、ちょっと見づらいのです。いろいろやっては見るのですが、Nagler22mmでも像面湾曲で中心と周辺のピント位置が違い周辺が惑星状に見えるので、惑星状星雲を捜すのは辛いです。なんとかしたいところですね。手塚さんのように直で付けられないかとどうしても思ってしまいます。

雲海が続き南天低くも結構見えるので、A国で見れた天体にチャレンジしてみました。ブログにも書いたつる座のNGC7582他のつる座のトリプレットです。11等級、12等級の銀河で南天低かったのですが、それなりに明るく見れてました。

つる座の見ごたえある銀河群NGC7582etc

南中高度はろ座の銀河団より7度も低く難物ではあります。

他もG1を改めて見たり、透明度が良いのでカシオペヤ座あたりの散光星雲を見たりとノンビリやってました。バブル星雲も見ましたが、去年の9月のバックヤードオフ会ほどは見れませんでしたが、OIIIでなんとか分かりました。夜半を過ぎて1:00ごろには雲が広がり、火星観望に切り替えました。この頃にはシーイングも結構上がって8/10くらいでしょうか、火星の模様が 2inch双眼x1.3でWS13mmでもバッチリ見れます。光軸が2inch双眼の重さでずれては居ますが、視野の上部ではあっているので中心でバッチリではない辛さはありますが、何とか見れてました。

普段集中してみない惑星なのですが、このときは後2時間ほど薄雲を通して火星を見てました。ちょうど薄雲が出ているのがNDフィルタの役をして非常に見やすいのです。そうこうするうちに雲が厚くなり撤収にしました。もう4:00ごろですね。いつものように足柄SAで一休みして6:00前には到着できました。

2005-09-04

9/3 第14回目バックヤードオフ会新五合目での様子

オフ会と富士山アストロクラブジョイントになりました。あれほど晴れるとは思ってませんでした(^^;;  これも岡崎さんとトラさんのサンダルパワーの効果ですね。

私が到着したのが18:00前で、新五合目は雲上というか靄の上でしたが、巻雲がちらほら見えてこれから空が悪くなるのかなぁと心配でした。到着時にはもう新五合目の駐車場は7割くらい埋まり、出遅れた感じですね。すでに岡崎さん、川野さんは陣取っておられてました。一番、奥が空いていたので横尾さん、岡崎さんの近くに駐車し設置することに。それにしても8/31に閉山したハズなのにどんどん車が登ってきます。この週末まで開いていると思った人たちが来たのか、はたまた開山中なのかよく分かりませんでした。もう駐車場のほう20:00には満杯になってました。大盛況ですね。

到着からすぐさま日没となり、薄明中に2inch双眼装置の光軸を調整しようと横尾さんに見ていただいたりしましたが、どうしてもアイピース2本と双眼装置の重みでたわむので調整は難しいとのこと。ケラレ方で見ると視野の上部は良好ですが、下部はケラレが激しい感じでした。視野周辺で50%ほどケラレて、上部で 30%、下部で70%くらいケラレている感じですね。トラさんにはx2のフラットナーの使い方等伝授をいただき助かりました。スペックが変わっているのも驚きでした。おかげさまでx1.3とx2の両方が使えるようになりました。ただx1.3+x2のシリアルで使うのはどうも合焦しないようでした。

薄明が終わる頃はまだ薄雲があり、本格観望というより準備中でしたね。空はトータルで透明度8/10、シーイング7/10くらいで夜半からはシーイングはちょっと落ちました。
笠井さんが途中来られて、注目の機材を試させてもらいました。機材でも目から鱗でした。まずEWV-32mmですが、WS30mmと設計が同じという噂は払拭されました。Ninja-400に直付けの場合、F4.5でかなりアイピースには負担が掛かる状態で、EWV-32mmの良像範囲は70%、 WS30mmは50%くらいでしょうか。特に周辺像はWS30mmでは星像が日周運動状に潰れて、視野をパンすると本当に目が回って辛いのですが、そういうこともなくコストパフォーマンスも高く、非常に気に入りました。ヌケも良いようですね。WS30mm2本より、こちらでしたね(^^;;;; アイピースの焦点距離は同じくらいで双眼で使ってもそれほど違和感がありません。

さらにNERIUS-80LDを笠井さんのと、KIKUTAさんの双眼の二本(三本?)を見ましたが、私のSky-90と比較して、遜色ないのに吃驚しました。価格で言うと1/3~1/4なのに。フローライトのほうが若干ヌケのよさを感じましたが、それも一生懸命荒をさがしてなので星像のシャープさといい、強烈にコストパフォーマンスの良い望遠鏡だと思いました。クレイフォードの接眼部や鏡筒の造りは高級感があり、Sky-90より高級な感じです (^^;;;
高倍率でディフラクションリングを見たところ、綺麗に見えてました。ミニボーグ60を所有していて60EDを考えてましたが、考えが吹き飛びました。 60EDに行くのであればNERIUS-80LDに行こうと思います。KIKUTAさんのNERIUS-80LD双眼はEMSの出物を使い17万円くらいで出来たそうです。やややや、安い。二重星団を見せていただきましたが、解像度高く緻密な感じが結構気に入りました。EWV-32mmといい、 NERIUS-80LDといい、物欲そそられ状態で困りました。

さらに極めつけは日本に二本しかないポップアップドブ2台が揃ったことでしょうか。収納アイデア満載でおまけにミラーも良く、思わず背負って走りたくなりました。トラさんやりますね。星像も綺麗で私の場合、独りフライングが出来ないNinjaしか無いのでこれまた触発されました。横尾さんに頑張ってしのぐものを造ってもらおう。ほか機材は素晴らしいものばかりで、岡田さんのTEC-140も尋常ではなかったし、種々ある双眼望遠鏡にも感激でしたね。

一番はやはりNinjaが24台林立したことですね。笠井さんのNinja-500で人間ナビゲータとなりいろいろ見ました。空が良いのでNinja- 400との差が結構出ました。ステファン5つはバッチリでしたし、M57の中心星がそらし目でなくてもじわっと見えたり、アンドロメダ銀河の球状星団G1がハッキリ面積を持って周辺が滲んで見れたり、またまばたき星雲の中の構造がハッキリ見れたり、これだけ見れたのは初めてで感動の嵐でした(^^)/ さすが口径50cmです。欲しくはなりましたが、車から家から代えないとダメなので容易に諦めが付きますね。ははは。

雲海というか靄の海は夜半には消えてしまい、いつもの沼津、富士のあかりで南天は辛い状態でした。それでも天頂から北天は素晴らしく北アメリカ星雲は肉眼で見えるし、十分良い空でしたね。

とにかく空が良かったのもあり、いつもの歓談は少なめで、星見に徹していたので足が疲れました。心地よい疲労ですね。気温のほう夜中で9℃、明け方10℃ で寒かったですね。それにしても集客?の多さ、台風前にもかかわらず快晴でかなり良い空など大成功のオフ会だったと思います。

18:30ごろの様子(次々メンバーが集まり20:00には満杯になりました)

Off1


Off2

渇!!!!
....まだ日中で大型バスが居るのに大口径ドブを設置したり、一晩中発電機を回していたり、もう暗くなっているのに結構明るい明かりを付けてたりとか、一部気になる人たちも居ましたが、クラブ員でもないし、バックヤードオフ会に参加している人でもないので、忠告しませんでしたが問題になるかもしれませんね。公共の駐車場を使っているという自覚が無いのは心配です。あそこが使えなくなる可能性もあるので。

2005-08-14

富士山新五合目バス駐車場

ここで紹介する新五合目バス駐車場は我が富士山アストロクラブがフランチャイズしているホームグラウンドです。
もともと富士山クラブ(前身)、富士山アストロクラブと名乗っているのは、富士山を根城にしているからですね。ここ最近はより良い空を求めて、八ヶ岳方面や南伊豆方面に浮気をしているのですが、やはりそのアクセスの良さや雲上になったときの標高2,400mの威力はなかなか無い物です。

この駐車場は登山シーズンの7,8月は実際に大型バスが駐車しますし、なにより登山客で溢れますので星見に決して使うべきではないです。巡回の警備員に退去を言われると思います。そういうことで富士山新五合目がオープンする4月末からクローズとなる11月末までで7,8月を除く6ヶ月間がこの駐車場のオンシーズンとなります。

ちなみに7年ほど前までは天文屋さんはこの駐車場は誰も使っておらず、新五合目の売店を過ぎた道路沿いの駐車場か、その下の壇にある下りながらの駐車場(A地点と呼んでました)でほとんどの人は見ていました。
この駐車場が平らでかなり広く安定して見れそうなので、我がクラブで使うことにしましたが、それから順次使う人が増えていき、丹沢星の会や一般の星屋さんもここを使うようになりました。バックヤードオフ会でもここをフランチャイズにしています。

駐車場ですが、ざっと見たところ車で30台ほど入ります。望遠鏡を出す場所を考慮してですね。もしうまく詰めれると50台くらいいくのではないでしょうか。

非常に良い場所で下界の明かりは目に入りません。ただし雲上にならない限りは夜半までは南に位置する三島市、沼津市、富士市、静岡市などから強烈な光害があり、南天はまったくダメです。夜でも本当に新聞のヘッドラインが読めそうになるのが怖いですね。その状態で南天の天の川はなんとなく見える状態です。たださすがに標高があるので天頂付近から北は第1級の空です。そこは美点だと思います。

今まで新五合目には150回は行っていると思いますが、標高2,400mもあるため、10~20%の確率で雲上となると思います。雲上と言っても近場の南麓が雲がかかるのは割りとあり、下界もすべて雲上になるのはその半分くらいでしょうか。
その場合はあれほど明るい新五合目も別世界になります。また雲上にならなくても第2回バックヤードオフ会の時のように、靄が下界を多い夜景が見づらい場合にも素晴らしい世界となります。
そのバックヤードオフ会では対日照までうお座のあたりに見えて、凄い空になりました。10月の初旬でしたが、透明度最高でただし氷点下と非常に寒かった晩でしたが、それはそれは素晴らしい空でした。これがあるから新五合目も捨てたものではないですね。

****
今まで、沢山新五合目には行っているので、いろいろ面白いことがありました。ある時にはフェラーリが来たことがあります。下を擦って大変そうですが、チャレンジャブルですね。
去年でしたか、女の子が4名1台の車で来たこともあります。その時は望遠鏡見せてくださ~いと黄色い声でしたが、理由を聞くと、上の段で撮影している人たちに望遠鏡見せてとお願いすると、星を見たかったら下の駐車場へ行けと冷たく言われたと聞きました。
ちょっと憤慨ものですね。まあ、頼りにされたので許しましょう。

後はこの駐車場までは一方通行ではなくて、両方の通行が可となります。間違って売店のほうまで一方通行して帰る人が居ますが、バス駐車場でバスが来るために、ここまでは一方通行ではありません。お気をつけあれ。

****
この場所へは東名高速用賀ICからで御殿場ICでおり、富士スカイラインを経由して登山道でアプローチします。全距離は用賀からですと約120kmほどになります。流星号ですと1時間半弱ですね。アクセスの早さとしてはとても便利ですね。